特集 富士山大沢崩れの土砂災害に立ち向かう!!
土石流が頻発する“大沢崩れ”のこと、知っていますか?
富士山西側の山頂直下から続く大きな崩壊地が『大沢崩れ』です。この、日本有数の崩壊地である『大沢崩れ』と、そこから発生する土石流についてご説明します!!
【区間1】大沢崩れ
大沢崩れは富士山西斜面にあって、山頂直下から標高2,200m付近までの延長約2.1km、最大幅約500m、最大深さ約150m、崩壊面積約 1ku、崩壊土砂量約7,500万㎥(東京ドーム約60杯分)に及ぶ、日本最大級の崩壊地です。
大沢崩れは現在でも活発に崩壊が進んでいます。特に、標高3,200m〜3,500mでは、昭和45年から現在までの間で幅が40m〜50m広がり、谷底にはその崩れた土砂が堆積しています。 
積雪期初めや融雪期の春先に大量の水を含んだ雪崩(スラッシュ雪崩)が発生すると、堆積した土砂を巻き込んで土石流となり、たびたび下流に被害をもたらしてきました。

大沢崩れ下部から富士山頂を望む/大沢崩れ 全景/地形変動量(H19〜H28)
特集 富士山大沢崩れの土砂災害に立ち向かう!!
【区間2】大沢崩れ〜大沢川
(大沢川遊砂地工より上流区間)
大沢崩れからの土砂に加え、この区間内においても土砂が発生しており、大規模な土石流が発生すると下流に流出します。

【区間3】大沢川遊砂地工
大沢崩れ、大沢川から流れ出た土砂が堆積する扇状地地形区間。
河道内に堆積した土砂
河道内に堆積した土砂
【区間4】大沢川
(大沢川遊砂地工より下流区間)
大沢川下流から田子の浦港にかけては、土石流によりたびたび被害が発生しています。昭和47年には田子の浦港に多量の土砂が流入したことにより、航路を確保するため港にたまった土砂を取り除く浚渫(しゅんせつ)が行われました。
田子の浦港の被災を伝える新聞記事
田子の浦港の被災を伝える新聞記事

もどる ホーム つぎ FUJISABO通信 平成29年7月11日 第102号
発行:国土交通省中部地方整備局 富士砂防事務所
静岡県富士宮市三園平1100 電話 0544-27-5221