浅間神社は富士山をご神体として、小高い丘の上から霊峰・富士を遥拝する信仰から生まれました。どうして浅間神社と呼ばれるようになったのかは、諸説、伝えられています。どの説も古くは「浅間」を「せんげん」ではなく、「あさま」と読んだことに由来があるようです。
たとえば伊勢の朝熊社の社名が元とするもの。あるいは、早朝の富士宮の湧玉池の水面から霧が立ち上り、朝雲と名づけたものが転じたとするものなどがあります。
その中でも有力視されているのは、「祠林采葉抄」に残されている「富士の権現は、信濃の国の浅間大神と一体両座・・・両者ともに浅間大菩薩と申す故なり」の記述。そして「あさま」の意は、マライ語のアサ(煙)からきているのではないか、とする説です。この「あさま」=「浅間」を、「せんげん」と音読みするようになり、現在に至っています。 |