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「矢作川シンポジウム」開催結果報告

 国土交通省豊橋河川事務所と豊田・岡崎・安城・碧南・西尾市が共催して、下記のとおり「矢作川シンポジウム」を実施しました。辻本名古屋大学教授、四俵愛知工業大学教授、蔵治東京大学講師から矢作川の今後の川づくりに関する講演を頂き、その後、神谷明治用水土地改良区理事長、山本矢作川研究所研究員、山崎豊橋河川事務所長を加えて、パネルディスカッションを行いました。各講演・パネルディスカッションの要旨は以下に記載しております。貴重な意見をいただき、また多数の方に出席して頂きありがとうございました。

開催日時 開催場所 参加者数
平成19年7月22日(日)
13:00〜16:30
豊田商工会議所
2階 多目的ホール
約150人

○講演実施状況
辻本教授 四俵教授 蔵治講師

○各講演要旨
【基調講演:「川は流域の軸」〜矢作川の今後の川づくりに向けて〜 辻本教授】
「持続性」を指標に社会の基盤としての国土整備
≫持続性の3要素(安全・自然・環境)をにらんだ流域マネージメント
≫その根幹を、流域の軸としての矢作川の河川整備で実現

【講演@:「"防災"をどう捉えるか」 四俵教授】
防災対策が進むと、防災意識が低下
計画高水流量は、治水事業実施にあたって絶対的な意味
しかし、前提条件(確率の世界)を知ること
住民に出来ることは早期の避難

【講演A:「矢作川"流域"の自然と社会、今後の展望」 蔵治講師】
ダムを作っても、森林を手入れしても水害を100%なくすことは不可能
水害をなくすには治水と水防が両方必要
「流域は一つ、運命共同体」の再確認
川は流域の「鏡」であり、流域市民のありさまが川に映し出される

○パネルディスカッション実施状況

【パネルディスカッション:「みんなで考える矢作川のこれから」】
□矢作川の現状と課題
水害の危険性が高い(特に豊田市)
避難発令しても住民が避難しない
避難のための情報量が少ない
維持流量と利水の両立
森林放置(流量減少・流木増加)
維持管理(不法投棄・河道内樹木化)
流域一環の土砂管理

□矢作川と矢作川流域のビジョン
「川は流域の鏡」(流域住民のありさまが川に映し出される)
川への関心を高める教育・行動を推進
農業(水)の多面的機能の発揮
治水・利水・環境を総合した「流域連携」
「生物に配慮した河川周辺の土地利用」への取り組み
森林の健全化(間伐)と水源涵養
水資源の安定確保

□整備計画に反映して欲しいこと
長期的な調査研究を様々な機関が取り組めるシステムづくり
環境保全と利水を両立できる水資源確保
国、愛知県、岐阜県、長野県の4つの河川整備計画の整合
流域の問題を運命共同体として連携する仕組み
森林・河川・農地・海を含めた流域ビジョン

「流域は一つ、運命共同体」「川は流域の鏡」
⇒理念で終わらせずに、河川を通して流域の状況を明らかにする際の指標を抽出し・定量化を目指す

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