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第26回豊川の明日を考える流域委員会議事概要

豊川の明日を考える流域委員会事務局
 
日時:平成16年12月17日(金)13:00〜15:16
場所:ウェステージ豊橋 5階
 
1.開会挨拶(中部地方整備局河川調査官)
 
2.議事
1) 河川整備計画に基づく河川整備の実施状況について
 河川整備計画に基づく河川整備の実施状況について、配付した資料及びそのパワーポイントに基づき事務局から説明した。審議の中で委員から出た意見、質問と事務局からの説明は次のとおり。
(1) 清須地区の耐震対策については、堤防下の基盤について液状化対策を行ったということであり、この地域の地盤について対策を行ったものではないということでよいか。
  耐震対策については堤防のための対策であり、ボーリング調査の結果により、その箇所の土質に応じた対策を行っている。
(2) 今年、北陸で発生した洪水では、県管理区間で破堤等による被害が発生している。豊川水系における県管理区間等の安全性については、どのように考えているのか。
  本年、多発した豪雨災害に鑑み、先日、「豪雨災害対策緊急アクションプログラム」が提言された。この中では、中小河川との情報共有、状況の把握に努めるなどの内容が記されているが、現在、関係機関との情報共有等の体制は十分ではない。今後、情報共有等できる体制の確立を行っていく必要があると認識している。
(3) 県管理区間については、豊川の整備計画における整備内容となるのか。
  国で策定する整備計画は「大臣管理区間」であり、県管理区間については、今後、愛知県が策定していくことになる。
(4) 今後、流域委員会などの場で、県管理区間の整備状況等についても情報提供してほしい。
(5) 今年は台風が連続して上陸するなど、異常気象を感じる。こうした気象状況は、整備計画を検討した中での想定範囲内にあるのか。また、今回の大雨や洪水は、今後、河川整備を行っていく上での教訓あるいは変更が生じるものであったか。
  今回の出水は整備計画の目標としている流量、水位を超えていないため、見直しの必要はないと考えているが、今後、社会状況の変化や新たな知見等が生じれば、必要に応じて見直していく。
(6) 牛川地区の霞堤は締め切るとのことだが、下流域への影響は検討されているのか。
  整備計画を策定する中で、牛川地区の霞堤を締め切っても、水位への影響はほとんど無いことから、今後、背後地の土地利用計画と調整を図り、締め切ることとしている。
(7) 設楽ダムの洪水調節による水位低下効果は下流域まであるのか。
  流域委員会で、整備計画における年後の整備目標を議論して頂いた中で、戦後最大洪水が豊川本川全域を安全に流下するための整備を行うということになった。これにより、戦後最大洪水を安全に流下させるため、豊川の河道拡幅や設楽ダムの建設等による複合的効果について検討し、整備計画が策定されている。
(8) 近年、中小河川での洪水被害が多く、国土交通省としても、ハザードマップの作成や改修等への指導・協力をすべきである。
(9) 新潟では、大雨で地盤が緩くなっているときに地震が発生した。豊川でも複合的災害について検討すべきではないか。
  これまで、複合的な災害の発生はないことを前提に整備を行ってきたが、今後、洪水、地震、津波等、複合的災害について、検討を行っていきたい。
(10) 複合的災害における危険箇所の情報など、今後、ハザードマップなどで情報提供がされると良いと思う。
(11) 大村地区における河畔林の整備は、良好な環境の創出となっており、今後も河畔の整備を行う際には同様の配慮をお願いしたい。
(12) 寒狭川から導水路による流況改善効果には、豊川総合用水事業で実施された大島ダムや大原ダムの地区内調整池等による利水の安定も含まれるため、その辺も含めた記述をお願いしたい。
(13) 放水路内のヨシは、四季折々に変わる心和む風景となっているが、多くの流木やゴミなどが見られ、景観が損なわれている。河川巡視の頻度や処理方法はどうなっているのか。
  巡視はパトロールカーにより、毎日、行っているところであり、堤防異常の有無、不法占用、ごみ等の不法投棄等の監視に努めているところであるが、来年度からは、より効率・効果的となるような、河川巡視を行うことを予定している。
  ゴミ等の処理については、量により、すぐに処理できる場合と、別途予算の支出を行ってから処理する場合がある。現在の大量のゴミ等については、別途予算の支出を行い、近々処理する予定である。
(14) 除草の有効活用については、もっとPRすれば、利用率が上がるのではないか。
  除草の有効活用についてはバイオマス委員会を設置し、PRについてはメンバーである農協等へ依頼してパンフレットの配布などを行っているところであるが、今後とも、PRの仕方について工夫してまいりたい。
(15) 上流域に比べ、下流域では、ダムへの関心が薄いと感じる。水の大切さや有効的な利用について、子供の頃から学んでいけるための、上下流での交流イベント等を、もっと開催してはどうか。
  これまでに、こども会議やミュージカル、コンサート等のイベントを通じ、上下流の交流を図っているところであるが、これらの取り組みについては評価する時期に来ている。また、今後、新しい取り組みも必要と認識しているため、ご意見・ご指導等をお願いしたい。
(16) 「母なる豊川」活用推進委員会においても、豊川流域における学校間の交流による清掃活動等の取り組みが出来るよう努力していきたい。
(17) 設楽ダムのアセスメントの方法書を勉強したが、環境調査を検討する範囲が狭いと感じた。過去の委員会の中では、設楽ダムの建設に伴う流量の変動が、三河湾の水質にまで影響するのではないかといった議論もなされた。また、設楽ダムが完成すれば、豊川用水全体の仕組みの中で水のやりとりも変わるため、豊川全体に影響が及ぶはずである。しかし、環境影響評価の方法であるということで、一応の納得はしている。
  影響範囲については、地域特性や他ダムの事例も踏まえ、最下流端を布里地点としたが、設定にあたっては、支川流入や取水の状況、またデータの蓄積状況等について、別途設置している「環境影響評価技術検討委員会」にて検討された。
(18) 住民説明会に参加したときに参加者が非常に少なかった。また、霞堤地区への地元説明会を行ったとのことだが参加者が少ない。こういった状況の中で、アセスメントの方法書を縦覧しても、意見は出てこないのではないか。仕組みそのものの説明など、わかりやすい情報の開示が必要ではないか。また、縦覧等による住民意見については、フィードバックが必要であると考えるが、そういった機会はあるのか。
  霞堤地区の住民説明会については、地元の代表の方を対象としたことで、出席者は少なくなっている。
  方法書縦覧による住民意見については、準備書の中に記載することが義務付けられており、今後、準備書として提示することとなる。
  方法書の縦覧に訪れた人は、現時点で約50名となっており、これが、多いか・少ないかといった評価はあると思うが、今後も、ホームページでの紹介や、また、別の方法での紹介も考えていきたい。
(19) 今後、多くの住民に参加してもらえるような取り組みが必要である。
(20) 台風などにおける流木については、どのように処分するのか。また、住民が勝手に持っていっても良いものか。
  一般ごみとして外部契約し焼却処分する。住民の方には工作等に利用頂ければ、こちらの処分量も減り助かる。
(21) 流域圏一体化への取り組み等で、多くのイベントが行われているようだが、広報はどのようになされているのか。
  広報については、マスコミに対し記者投げ込みを行うことで、新聞に取り上げて頂いている。また、ホームページでの広報も行っているが、ホームページ自体のPRの方法について模索しているところである。
  小・中学生を対象とした取り組みについては、教育委員会を通じて依頼しており、こども会議については、応募頂いた全ての学校に参加頂いている。今後、取り組みを広げ、選択に苦労するような状況となることを望んでいる。
(22) 各市町の広報誌に掲載してもらうなどの取り組みもしてはどうか。
  各市町の広報誌への掲載については、これまでにも協力頂いているところではあるが、こういった取り組みを行っているというPRについても、今後、努めてまいりたい。
(23) 整備計画における事業実施のための、今後の予算の展望については如何なものか。
  公共事業の予算は増える傾向にないという現状であり、豊川についても、当初予算で見れば厳しい状況ではあるが、災害関連の補正予算等、いろいろな手段の中で、地域の期待に添えるよう努力していきたい。
(24) 町村合併の協議を行う中で、市町村間の壁・垣根がかなり厚いと感じる。また、上流・下流域で見ても、それぞれの問題意識が異なっていると感じる。今後、豊川を中心とした一つの流域体、自治体としていくためには、例えば、環境影響評価の中で、設楽ダムの完成による影響等について流域全体として捉えるなど、こうした観点での取り組みを行っていくことが必要であると感じる。また、そのリーダーシップについては、豊橋市にお願いしたいと思っている。
(25) 流域圏一体化への取り組みについては、豊川は全国的に見ても高いレベルにあると思うが如何か。
  他河川における流域での一体化といった取り組みについては、情報の把握はしていないが、豊川については、今後も、一体化への取り組みに努力してまいりたい。
 
2) その他
今年度の出水の状況について、配付した参考資料に基づき事務局から説明した。
(26) 今後の委員会の中で、県管理区間における出水の状況、また、内水状況とその時の排水機場の稼働状況等についても報告して頂きたい。
 
3.閉会
 
以上

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