豊川の明日を考える流域委員会事務局 |
|
日時:平成13年3月6日(火)午前9時30分〜12時
場所:豊橋市職員会館 5階会議室 |
|
1. |
第16回流域委員会の議事概要について、配布された(案)のとおり確認された。なお、魚類関係の専門家の確認が取れていないため、その確認が取れ次第公開等の手続きをすることとした。 |
2. |
継続審議となっていた、河川整備計画案(素案および修正・代替案)について、配付した第16回流域委員会資料6−1と資料6−2に基づき、準備部会長から再度説明された。 |
3. |
審議の中で委員が発言された内容は次のとおり。 |
|
(1) |
利水安全度について、どのように各案の接点があるのか。 |
|
(2) |
利水安全度とは、渇水調整をやらなければならない頻度、あるいは断水その他の事態に至る頻度である。それは結局、使える水資源の量
ということになり、ダムがある案とない案では大幅に違ってくる。唯一替わり得るのが他水系からの導水であるが、もらえる量 によって違うため計算していない。新たな水源が確保できない案は、素案に対して利水安全度が落ちる。つまり、現状の水資源で辛抱するしかないと思う。 |
|
(3) |
利水に関しての大幅な効果は、ダムなしでは全然考えられないということか。 |
|
(4) |
設楽ダムが持っている利水上の機能をある程度代替できるかどうかは、ひとえに他水系からの導水が可能かどうかという、全く未知の分野にかかっている。 |
|
(5) |
長期的には、節水型社会を実現しなくてはならないと思うが、当面 、東三河地域のインフラをきちんと考えていくには、どうしてもダムは必要だと思う。ただ、他水系からの導水が可能であれば、いろんな考え方をしなければならないが、日本の場合は非常に難しいと思う。特に、今後は地方分権の時代で、地方の経済的自立を考えると、地域としての経済発展の責任があり、水需要への対応が不可欠だと思う。特に臨海部の工業地帯を中心に効率の高い水利用を行っており、東三河地区の産業を考えるとき、渇水が非常に大きな問題で、利水は大きな関心事である。 |
|
(6) |
牟呂松原遊水地案では堰等を造る必要があるのか。 |
|
(7) |
堤防の一部を低くした横越流堰により、増水時に遊水地に水が流れ込み、洪水流量 の一部がカットされる。普段の公園等の使い方は別の話になる。 |
|
(8) |
山間部自然環境については、七つの代替案の全てがプラスに評価されているが、クマタカ等の環境問題は、この七つの案においては同じだということか。 |
|
(9) |
設楽ダムのあるA案は、ダムを造るという点では素案と同じでプラスマイナスゼロになるが、森林保全を加えてあるので、その分プラスになっている。設楽ダムのないB案は、ダムがないのでプラスが二つになり、実際にはA案とB案には差がある。 |
|
(10) |
現状に対してそれぞれ手だてを講じることになるが、プラスマイナスの評価は定量 的なのか、比較論なのか。 |
|
(11) |
現状に対して、治水安全度は全てプラスになり、利水安全度はダムや他水系からの導水が含まれていればプラスとなる。自然環境はダムの有無に関わりなく河道改修があるため、程度の差はあるが全てマイナスになる。このように、現状との比較では違いがクリアにならないので、素案をプラスマイナスゼロとして比較した。 |
|
(12) |
山間部の自然環境は、森林保全があるため、素案に対しては全てプラス評価になっているが、クマタカ等の問題から素案は現状に対してマイナスになる。そうすると、これらの代替案は現状と比べてプラスになるのか、マイナス度が抑えられるのか。 |
|
(13) |
森林保全の中身の問題になると思うが、クマタカのような細かい生態が分かっていないものに対し、現状と同程度の生息環境を保持するための具体的な方法は分かりにくい。そもそも山間部の自然生態系とは一体何なのかという難しい問題になる。河道部の水面
下の生態系を、仮に魚にとっての有効な生息場面積で対応させると、精度はともかく一応計算できるレベルになりつつあるが、山間部の自然環境がダムによってどう変わるかのシミュレーションは現状ではできない。 |
|
(14) |
放水路の浚渫とは、現在ある放水路の浚渫をして、土砂を取り除くことか。 |
|
(15) |
ある程度の現実性を考え、堤防等を改変せずに、堤防の安全度を確保したままで、中央部の限られた幅を浚渫することを想定している。 |
|
(16) |
現在、どの程度、土砂の堆積により流量 が妨げられているのか。 |
|
(17) |
現状では概ね設計どうりで、堆積によるキャパシティーの低下はないと思っている。つまり現在の放水路は、大がかりな模型実験等でチェックされており、浚渫等の必要がないようにうまく設計されている。新たに、例えば中央部を2m掘っても、それが維持できるかどうかは別
の問題であり、本川との合流部で本川側から土砂が流入することも考えられる。放水路の浚渫が整備計画に盛り込まれる場合は、国土交通 省はそれらをチェックしなければならない。 |
|
(18) |
地下水の影響もあるのか。また、例えば2m掘り下げると、常時その部分に水が溜まっていることにならないか。 |
|
(19) |
地下水の塩分濃度の増加や河口部の土砂移動等、検討すべき問題はたくさんある。また、現状では干潮時に放水路のドライアップする部分でも、中央部に水があるという形になると思う。 |
|
(20) |
当初の8,000万m3規模の設楽ダム計画では天竜導水を考慮していたが、今の1億m3規模では他水系からの導水を考えていないという話を聞いた。そうなると、ダムを造らなければ、利水安全度は現状のままで、渇水の発生頻度は高くなると解釈していいか。 |
|
(21) |
節水型の地域社会にどの程度できるかで違うが、それは想定できないので、ダムがなく、渇水期の導水が期待できなければ、現状のままである。 |
|
(22) |
評価が空白のところは素案と一緒で、?のところはプラスとマイナスのどちらに振れるか分からないという意味か。 |
|
(23) |
代替案A1とA2の治水安全度の評価は、森林保全のやり方にもよるが、ややプラス側のゼロに近い。利水安全度の評価は、森林の蒸発散により、渇水時にはむしろ川の水量
が減るという研究報告が結構あるため、?マークになった。
(森林からの流出量に関する、東京大学の演習林での研究結果について、事務局から説明した。) |
|
(24) |
遊水地の具体的なイメージが分からない。新しい霞堤ということか。 |
|
(25) |
牟呂松原遊水地は右岸側の川の外の水田を新しい堤防で囲み、今の堤防を低くして水を乗り越えさせる。 |
|
(26) |
地域の人の了解は取れるか。また、洪水後は順調に水は引けるか。 |
|
(27) |
買い上げるしかない。もう一つの大村遊水地は川の中であるが、面 積が小さい。また、洪水後の排水は、ポンプ排水や自然排水等いろいろな方法があり、技術的には可能である。しかし、面
積的な制約もあり、あまり効かない。 |
|
(28) |
東三河は渇水の経験も多く、今後の発展を見るとダムは必要だと思う。資料の中の、取水施設細部でのメーター設置とは、スプリンクラー等にメーター器を付けて節水するということか。 |
|
(29) |
節水活動は極めて曖昧な話であり、その具体例としては取りあえず思いついたことを並べたものである。 |
|
(30) |
現在の渥美半島の水の利用は、面 積割りになっているのか。 |
|
(31) |
普通畑、ハウス、水田等で違いがあるが、同じような地目であれば、同じ区域ではほぼ単一の負担となっている。ただ、使用水量
に比例する電力料金は、個別のポンプ場ごとに異なり、30〜50町歩ぐらいの単位 で同一単価となっている。むしろ節水は人間の意識の方が大きく、特に干ばつ時には皆さん水が必要で、メーターの効果
はあまり発揮できないと思う。それから、流況改善について評価されていないが、ダムの有無によって特に魚類から見た河川環境に大きな違いが出てくる部分だと思うので、配慮してもらいたい。 |
|
(32) |
全ての代替案で三河湾がプラスになっているが、河道部の全樹木伐採や低水路全拡幅をしても絶対にプラスであるという自信はあるのか。 |
|
(33) |
三河湾が以前に比べて非常に良くない状況になりつつあり、この際何とかしたいために抽象的な言葉で盛り込んでいる。豊川用水で大量
の水を使い、それが三河湾に返されており、その水質を浄化することを、ここでは三河湾の浄化と考え、取りあえず河道部の樹木伐採によるマイナスは考慮していない。 |
|
(34) |
全樹木伐採というのは、全国の河川を見てもその傾向にあるのは少なく、生態系の保全という面
からも逆行しており、代替案B4とB5は十分に検討すべきだと思う。 |
|
(35) |
代替案B4とB5は、純粋に治水だけを考えると、平野部の河川を人工化してしまえば、ダムに代わり得る安全度が確保できるというものである。豊川が豊川でなくなるので、現実の案としては、ほとんど捨ててかかるべきだと思う。 |
|
(36) |
ダムに関係する自然環境の変化については評価されているが、山間部の生活環境についても重視していくべきではないかと思う。山間部では人口の減少や高齢化で集落が崩壊の危機にあり、森林の崩壊や退化が大きく影響している。ダムの効果
と上流域の活性化は直接結びつかないが、流域圏としてダムの必要性を捉え、上流の活性化対策を政策として盛り込むことを提案している。上流域の皆さんの意見を聴き、最終的にまとめるときには、上流域の今後の生活についても尊重していく必要があると感じている。 |
|
(37) |
B4とB5はほとんど現実性がなく、委員会として残る5案から一つを選ぶのか、それとも順番を付けるのか決める必要がある。 |
|
(38) |
今はまだ原案の前の段階で、今後住民の意見や行政機関の意見があり、一本に絞り込んでいないと、どちらの話をしているのか分からなくなる。ただ、一つの案に絞り込むに当たり、構成要素を加えて修正することもあり得る。 |
|
(39) |
今年は雨が多いという現象もあったが、寒狭川頭首工の導水が始まって宇連ダムの水位 があまり下がってこない。現時点の利水安全度として設楽ダムが必要か議論が深まっていないと、単純に絞り込むことが良いのかなという感じがする。 |
|
(40) |
代替案すべてに豊川流況総合改善事業は計上されており、仮に設楽ダムがなかったとしても宇連ダムが備蓄した水を温存するすることは可能。ただし、なるべく厳しい渇水調整の事態にならないようにするためには、設楽ダムがあるとないとではえらく違うと思う。設楽ダムが本当に必要かどうかは、水需要予測自体が一種の地域計画をベースに積み上げた形の予測であり、地域計画にある程度ブレーキをかけてでも設楽ダムを取りあえず諦めるのか、担保するものとしてやはりダムがいると考えるのか、その辺がA案とB案の分かれ目と思う。 |
|
(41) |
この中で絞り込むことになれば、そういうことがどこかに加味されるのかなと思った。地域計画やこれからの水需要予測、その他を踏まえた上での、受益地という立場での判断はいかがか。 |
|
(42) |
この委員会は、素案をもとにスタートしているが、現状から素案を含めた整理が第一義的にあった方が良い。また、ダムありのどちらがベターか、ダムがない場合の5つのB案のどれがよいか、A案とB案でどちらがトータルで望ましいんだというのが入ると思う。森林保全は、素案に対し全項目に入っており、やらなくては駄
目だよという項目だと思う。技術論で書いてあるが、コストと時間の実現可能性含めた社会問題がたぶん入ってくると思う。そういう感じを持っているので、少なくともAの内の一つと、Bの内の一つは絞った方がよい。その上で、比較論をやった方が早いと感じている。 |
|
(43) |
シミュレーション結果では、牟呂松原遊水地や大村遊水地は治水安全度を上げるためにはほとんど効かない。放水路浚渫は下条霞が持っている効果
を代替し得るとなっている。B4、B5は現実的に豊川でなくなってしまい、B2、B3も牟呂松原遊水地や大村遊水地をプラスする効果 はそんなにないから、事実上はBに関してはB1に絞られてしまう。 |
|
|
Aについては、牛川霞は今現在すぐ締めたとしてもそれ程大きな影響はないことから、A1とA2のどちらを選ぶかは、放水路を掘ってまで下条霞を締め切るかどうかであり、技術的に事実上2つないしは3つに絞られる。
つまるところ、ダムをどう考えるのか、その判断になろうと思う。ダムそのものが持っている一番大きな機能は、治水ももちろん当然であるが、利水上の機能が大きい。将来計画に対して水資源を担保するという役割が非常に大きい。ダムあり案となし案の判断を今するべき時ではないかなと思う。 |
|
(44) |
豊川水系は全国の渇水ワースト1と言われている。もちろん節水の余地はいっぱいあると思うが、臨海部をはじめ大企業の水効率は100%ぐらいの循環型の水利用となっており、渇水が起きた場合には非常に厳しい環境におかれており、農業についても今後、再び農業が見直される時期が必ず来ると思っており、利水面
を重視すべきではないかと考えている。 |
|
(45) |
社会的コストの問題とか、ダムを建設した場合に破壊される環境の値段を評価できるのかというのは非常に難しい。技術的なことは定量
的に分かるが、非常に長期的に100年とか見た場合の環境に与える影響とか、影響を与えることに対するコストをどう負うのかという問題は、流域委員会では決めがたいところもあり、この案を決めることに対して、我々はどこまで責任を負うのかという問題になる。 |
|
(46) |
下条霞を締め切る、締め切らないに関係なく、単に水を流す道具として放水路を目一杯有効に活用するということで、地下水の問題とか害は多少でるが、放水路浚渫を進めた方がよいのではないか。プラス600m3/sはすごく効果
がある。 |
|
(47) |
塩分濃度の上昇や河口付近における浚渫部分の維持管理の問題がある。また、放水路は、河川整備計画の上位
計画となる河川整備基本方針で1,800m3/sと設定されている。マイナス部分の検討を十分やらないと、ちょっとやばいかなという気がする。 |
|
(48) |
ダムがない方が良いという案が出ていない。何故、ダムがない方が良いのかを聞いた方がよいのでは。 |
|
(49) |
僕は基本的に言ってしまえばダムは反対で、素案の中にダムが入っているが、果 たしてそれだけ水需要があるのかということ自身が大問題で、今後、東三河地域で水需要が増えるとは到底考えられない。水資源は有限で、その範囲内でどうやりくりできるのか、効率を上げるのか色々あると思う。はじめからダムがあるのがベターというふうにはちょっといかないのではないか。 |
|
(50) |
色々議論が分かれており、両方一つ絞り込んだ中で、もう少し議論をしていただくとありがたい。 |
|
(51) |
まず、ダムなしの方から一つ選ぶが、B4とB5は、河畔林を全滅に近いくらいカットしてしまうので、これに関してはいかがか(「外すことに異議ありません」の声あり)。 |
|
(52) |
B1で他水系からの導水がないということは、どういうことか。 |
|
(53) |
治水だけ考えると、事実上B1でも構わないが、利水でダムがないとそれを補うには他水系からの導水しかなく、牟呂松原遊水地や大村遊水地は治水上効果
がそんなにないから、B1に他水系からの導水を加えた、いわばB1’があっても良いと思う。 |
|
(54) |
天竜川からの導水というのは、現実問題として可能か。 |
|
(55) |
準備部会でこの代替案を作る時に、現実に可能かどうか事務局に色々聞いたが、例えば、ダムの容量
を買い上げるとか、技術的にはあり得ると思う。 |
|
(56) |
流域委員会としては技術的に可能なことなら、その案で事務局に後はもう任せたという考え方でも良いのか。 |
|
(57) |
流域委員会である我々の務めは、事務局が出した素案に対して意見を述べ、ある種の修正なり提案なりを加えたものに置き換えていくことであるが、事務局で行政的な判断とか、実行可能かどうかを踏まえ、フィードバックされてくる可能性がある。例えば、流域委員会として他水系からの導水を含む案が決まったとしても、最終的にそれが実行されるかどうかは別
問題という意味ではないかと思う。 |
|
(58) |
B1に他水系からの導水を加えれば、利水安全度のマイナスが1個に減るということか。B1、B2、B3のどちらかと言えば、私はB1を選ぶ。 |
|
(59) |
他水系からの導水というのは非常に曖昧な表現で、どの程度の導水なのか、どの程度の自由度を持つ導水なのかは、交渉の過程の中で決まってくることになると思う。 |
|
(60) |
完全に完成された水循環社会は、将来の日本の理想ではあると思うが、そう簡単にはいかないというような感じがする。ここ数年は良かったが、その前は毎年のように節水で非常に企業の方は苦しんだ。やはり、Bの代替案にする場合には他水系からの導水を前提にした案にしていただかないと困るのではないかと思う。 |
|
(61) |
ダムイコール利水という意見もあったが、ダムの中には流況改善が含まれており、他水系からの導水には、ダムに替わり得る流況改善を見込むのは現実的には不可能だろうと思う。他水系からの導水の同意は頂けないだろうと思っている。例えば、天竜川流域のダムを一つ買い取ってみたところで、天竜川が渇水になったら、当然そのダムは劣後の運用しかできない。天竜川水系の皆さんが利水された後の利用しか不可能だろうと思う。 |
|
|
そういった意味では、既に豊川用水の時代から天竜川からの導水というのは長い間の懸案だったわけで、新豊根ダムを嵩上げする時にもお願いしてきたところであるが、未だにものになっていない。自分の所の水は、やっぱり自前で確保しなければいけないような形に既になってしまっており、他水系からの導水にあまり期待することはいけないのではないかと考えている。二股かけること自身が問題であり、よろしくないと考える。 |
|
(62) |
全く同意見である。Bから選ぶのなら他水系からの導水をきちんと位 置づけておかないといけないと言っただけである。ただし、日本の場合は他水系からの導水は、長い長い宿題であり、実現されていない訳で、非常に難しい問題と思う。 |
|
(63) |
ダムを造れば豊川の流況が改善されるというが、果 たしてそうなのかも疑問を持っているし、ダムを造らないで現在とそれほど変わらなければ、豊川の流況が悪いわけでもないと思う。造らなくてはいけないという議論にはならないと思う。B1に他水系からの導水というのを加えた修正案である。 |
|
(64) |
今までの意見として、他水系からの導水が非常に非現実的だという意見と、やはり他水系からの導水を考えて良いのではないかという意見の、二つの意見がでた。 |
|
(65) |
委員間の短い意見交換の後、委員長がダムなし案として、代替案B1プラス他水系からの導水という修正を加え、委員の了解を得た上で一本化した。 |
|
(66) |
代替案として放水路浚渫を加えたのは、現状での豊川の洪水被害がほとんど霞堤内地の被害であり、被害が及ばないようにするためには、下条霞も締め切れるものなら締め切った方が良いと考えた。ただ、締め切ってしまうと他の霞に対する影響や堤防部分が危険な状態になる可能性の置き換えとして、放水路を掘って機能を交替させる案とした。順次締めていくにしても、この整備計画の段階では牛川で良いという考えであれば、A2ということになると思う。 |
|
(67) |
放水路浚渫は非常に効果があるが、先ほどの話では大分難しいというのであれば、牛川だけ締めておいて、下条霞は締め切らずに、霞に浸水した水を上手く処理することとし、後の検討課題ということでも良いのではと思うので、A2となる。 |
|
(68) |
行政サイドの考えは分からないが、A2が可能性が強いかなというように感じる。 |
|
(69) |
委員長がダムあり案としてA2を原則としながら、下条霞の締め切りは状況を見て考慮することとし、委員の了解を得た上で一本化した。 |
|
(70) |
原案を作っていただくために、委員会の意見を整備局に提出する上で、その決め方をどういうふうにするのか、委員長のご意見をお聞きしたい。 |
|
(71) |
次回もう1回流域委員会を予定したい。上流部の話も少しダムの問題と絡めてお聞きしたらどうかという意見もあり、代替案それぞれ2案を比較検討するか、そのままにするかも次回回しではどうか。 |
|
(72) |
この流域委員会は素案をもとに検討してきたが、原案を責任を持って作るのは河川管理者である国土交通
省である。原案策定にあたっては、委員長が冒頭に言われたような提言という形でまとめられるのか、その提言の中身をどうするのか、両論併記か、一つに絞った形での提言にするのか、森林保全だとか欠落した部分は全部補強するというふうに内容的に持っていくのか。できるだけやったことをきちんと言って上げた方が良いと思っている。 |
|
(73) |
根本的な問題に関わるが、この委員会は何をどこまで責任があるかという問題で、一番簡単なのは玉
虫色の案を出しておけば一番楽で、責任は問われない。この委員会は、河川の計画に対して、意見を言う場であり、何かを決定する場ではない。見解をはっきり出すということが我々の任務で、そう解してよろしいか。その場合、それぞれこういう問題があるということは、やはり出しておくべきではないかと思う。 |
|
(74) |
玉虫色というのは全くいかんと思う。個々の意見を集大成し、こういう意見もあるとか、それぞれ個人名を書いてきちんと一人ひとりの意見を集大成するか、どちらかにしないといけないと思う。後は国土交通
省の方で、それを参考にしながら、判断されると思う。 |
|
(75) |
代替案を今まで検討してきて、今日、代表選手をそれぞれ2つ選んだ。次回は、代表選手の中で比較検討し、最終的な案を絞り、今までの議論を踏まえ、提言としてまとめるという形で進めさせていただく。上流部の考え方についても、次回の中で少し検討するとしたい。 |
|
(76) |
この委員会は意見を申し述べる委員会であるが、どう判断するかを求められているわけで、今、A2とB1’にまとまったが、詰まるところ設楽ダムについてどう判断するか、ということだと思う。はっきり言ってとにかく設楽ダムについてどう考えるのかという判断を、今、我々は求められているので、その辺を十分考えていただき、次回議論していただかないと、また元に戻って細かい話になってしまう気がする。 |
|
(77) |
提言案が出るわけですね。 |
|
(78) |
それは、次回の議論を踏まえないと、どういうふうに決まるかによって付帯条件もまた変わってくるかなという気がするが、提言をまとめる方向で次回は進めさせていただきたい。 |
4. |
次回の流域委員会は、3月14日午前中に開催することとした。 |
|
以上 |