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第11回豊川の明日を考える流域委員会議事概要

第11回豊川の明日を考える流域委員会 議事概要
 
豊川の明日を考える流域委員会事務局
 
日時:平成12年6月12日(月)午後1時〜3時40分
場所:豊橋市職員会館 5階会議室
 
1. 新たに、愛知大学の藤田佳久教授を委員に委嘱した。
2. 設置要領第4条第1項に基づき、委員の互選により、委員長に藤田佳久委員が選出された。
3. 第10回流域委員会の議事概要について、配布された(案)のとおり確認された。
4. 委員会に寄せられた質問・要望への対応について、本日の議題となった経緯、質問・要望の内容及び回答案について事務局から説明し、委員長代理から補足説明された。
(1) 経緯について事務局からの説明は次のとおり。
当委員会の準備部会に参考人としてご出席いただいた愛知大学の渡辺教授から、4月13日に流域委員会委員長代理及び準備部会長宛に質問書が届けられた。また、豊川を勉強する会代表から4月14日に流域委員会委員長代理宛に要望書が届けられた。これらは事務局に届けられたため、委員長代理に送るとともに、その対応について指導を受けた。その結果、本日の流域委員会の場で回答案を示し、対応方針も含めて審議していただくこととした。
(2) 質問・要望の内容及び回答案を配付資料に基づいて事務局から説明した。
(3) 委員長代理からの補足説明は次のとおり。
質問書については、仮に私自身が書くとすれば、まず冒頭に返事が遅くなったことをお詫びする。質問書なので早く答えた方がいいが、多分流域委員会に寄せられたものと考え、流域委員会を開いて各委員の意見を承った上で回答するのが筋と考えた。しかし委員会そのものが遅れたので、その分回答が遅れることになった。回答そのものは、事務局から説明のあったとおりでよいと思う。ただ、準備部会に寄せられた提言を踏まえて、今後進めていくことの方が大事ではないかと考えている。
要望書については、むしろ流域委員会で議論し、その結果を整備計画に反映していくことが要望に応えることであり、文書で回答する必要はないと思う。回答案については、事務局と長い時間を掛けて修正しながら作成したが、要望書の内容には誤解に基づくものが多くあると感じた。むしろ、こういう誤解を生み出す情報のあり方を深く反省すべきではないかと思う。これを機会にわかりやすい情報の公開についても勉強した方がいい。また、現在は情報公開に際し、質問や意見が簡単に表明できるシステムになっておらず、これを直していきたいと考えている。
5. 委員会に寄せられた質問・要望への対応についての審議の内容は次のとおり。
(1) 委員会で何か決めたりしたことを、何々と聞いているというような表現にすることは、回答書として成り立たないのではないか。
(2) 要望書に対して回答するのであれば、流域委員会としての回答の形に直した方がいいと思う。
(3) 今後、委員会宛にたくさん質問等が来る可能性があるが、その都度委員会で議論をして返事するのも大変だと思う。その辺の情報公開のシステムを専門的に検討してもらいたいと思う。要望書については、これからの整備計画の検討過程の中で必要な問題について審議していくことは大事だと思うが、まだプロセスの段階で、要望書にその都度回答することが必要なのか疑問に感じる。
(4) 議会では、要望書に対して聞き置くというのが比較的多い。また、答えが必要なものは答えないといけないので、質問書については委員会として回答していく必要があると感じる。
(5) 質問書に対して回答というのはあるが、要望書に対する文書は回答ではなく、態度表明みたいになる。
(6) 要望書に対し、見解を述べるという形を取りながら、ひたすら誤解を解く努力をしている。中身自体は事務局案で良いという気がする。
(7) 要望書の中には誤解の部分もかなりあるのではないか。もし回答するのなら、そこもはっきり書かないと余計に誤解が深まる感じがする。
(8) 要望書について、事実認識に間違いがある場合には、事務局として教えることは必要だと思うが、委員会の名で説明するのは慎重に検討した方がいい。質問書については、部会に2度もお招きしたわけであり、部会長名で丁重に返事するという形で、二つをきちっと分けるべき。
6. 委員会に寄せられた質問・要望への対応について、質問書については、冒頭に遅れたことのお詫びを付け加えた上で、準備部会長から回答することとした。要望書については、事実誤認等について事務局から説明することとした。
7. 河川整備計画策定までの進め方及び河川整備計画素案について、配付した資料に基づき事務局から説明した。
8. 審議の中で委員から出た意見、質問と事務局からの説明は次のとおり。
(1) 進め方の案については、素案に対して逐次検討を加え修正していくイメージになっているが、別のやり方として、代替案をいくつか並べて比較検討しながら一つのものにまとめていくやり方もある。例えば、先ほどの質問・要望への回答案の中では、設楽ダムの計画にこだわることなく自由闊達な議論を進めたいとあるが、素案の説明では設楽ダムありきの印象を受け、結局もう決まったものとして先に進むことになると思う。だから、いくつかの代替案を検討していく中で、ダム以外の方法だともっと大きな犠牲があるとか、そういうような検討の仕方があると思う。事務局は、代替案も順次準備していくつもりなのか。
以前に基本方針レベルの代替案は簡単に説明した。整備計画においても、設楽ダムや霞堤の取り扱いが大きな問題であり、設楽ダムの洪水調節に代わる方法等を示した上で議論できるようにしたい。
(2) 流域委員会での議論によって素案を直すのではなく、その結果は原案の中に取り入れられるのか。
素案は議論のための材料で、議論していく過程で原案ができてくると考えている。
(3) 治水や利水について、あくまで河川という範疇の中で考えているのか。21世紀の河川を考えていく場合、雨水貯留等、もっと広く総合的に連携して考える部分を具体的に出してもらいたい。
事務局の知恵の足りない部分もあり、素案の中には具体的なことは出ていない。本来その方向に向かっていくべきであり、具体的な意見を出してもらえればありがたい。
(4) 設楽ダムの規模について、河川を広げれば洪水は処理でき、利水もこれだけ雨が降らなくても何とか凌げるとするならば、そんなに大きな容量が必要なのかどうかという議論もしてもらわないといけない。また、河川と連携して、森林や棚田を治水や利水に活用するための整備のあり方を考えることも、ダムの議論をする前に必要だと思う。1億‰が必要という前提で考えさせられている感じがする。そのダム規模が必要な理由も説明資料の一つとして必要だと思う。
(5) 放水路ができたときにはもう水は出ないだろうと言っていたが、やはり水は出たわけで、自然との競争は追いかけっこである。また最近は山の荒廃も水が出る原因の一つになっていると思う。ただ単に数字を出して、その数字をクリアしていくだけだと、いつまでたっても自然災害はなくならない。完全に水を規制するより、出た場合にどうするかという面の考慮も必要と思う。仮に150年に一度の水で計画しても200年に一度の水が出るかもしれないし、水の出方にもいろいろなパターンがあり、完全に水が制御できるという考えでダムをつくるなら、途方もない大きなダムが必要になる。
(6) 進め方の案では、流域委員会の下に準備部会が付いているが、準備部会に限定せずに、以前行っていた勉強会のような形で、疑問点は質しながら方向性を出していくことも必要ではないかと思う。また、時期について、ある程度目標を決めてやるのか、時間無制限でやるのか、事務局としての方針はあるのか。
中途半端な議論でまとめてしまうと思われても行けないので、流れだけを示した。
(7) 勉強会は、繰り返しになるかもしれないが必要だと思う。それによって我々も納得するし、いろいろな方も納得すると思う。
(8) 進め方の案では、準備部会以外は全て法的に決まっているものか。
行政懇談会や住民説明会は、法的に定められていない。
(9) 川流域独自の河川整備計画策定プロセスも付け加えることが可能なら、もうちょっと流域の一般の人の話を反映する形があり得るのではないか。つまり、流域委員会で決まったことが、公聴会でひっくり返り、知事の意見を聞いてまたひっくり返るということがあり得るようなフローに見えるが、現実は違うのではないか。
フローの順番はそうなっているが、委員会で作った原案を最初に委員会に諮ることはあり得ないので、実際の順番は、住民説明会や公聴会等が先になる。ただ、一般の方にも広く周知したいと考えており、わかりやすい資料づくりもこの委員会で議論していただけたらと考えている。
(10) 行政懇談会は市町村長が対象か。また、知事の意見と関係市町村長が矢印で結ばれているが、流域の市町村長の意見はどこで具体的に反映されるのか。
案ができるまでの段階においては、行政懇談会のメンバーが流域及び利水関係の市町村長になっているので、そこで意見を聞いていきたいと考えている。また、知事からの意見照会は法律に基づいたものである。
(11) 設楽ダムはこういう意味から必要なんだというもっともな説明を聞きたい。住民の方たちが納得できるような説明を十分した上で、全てのものを進めて行くべきである。
(12) 素案の内容を説明している図については、現実には上流で水位が高ければあふれるので下流はもっと水位が低くなるなど、計算自体に仮定がある。そういう仮定を一つ一つきちんと説明した上でないと、ただのごまかしになる。その辺をわかりやすい形に翻訳し直すのが準備部会の一つの役目だと思う。また、戦後最大洪水がいきなり出てきて、それをダムでカットするとこうなるという説明は、一般的にはわかりにくい。例えば、戦後最大洪水が来るとして、それを全部川の中で処理しようとすると川の姿はこうなってしまうので、たくさんの代替案をなるべく本当の計算で一つずつわかりやすい形で説明していって、ようやく目標そのものが決まるのではないかという気がする。だから、従来と同じ形で素案が出て、その後、後付の説明があって、さあ意見をどうぞというのではない進め方にしたい。
(13) 進め方についての今までの議論をまとめると、様々な条件を考えて比較検討するとともに、流域を総合的に見た場合にどういう計画ができるのか。さらに住民の方々の理解を得る方法も併せて検討する必要があるということであったと思う。この進め方の問題は、今後長い時間をかけて議論していくには非常に重要だと思うが、とりわけ出発点においては、みなさんが十分理解できるような形で進めるという方向を目指したいと思う。
(14) やはり進め方が気になる。フローのように手続きを順番に並べていく形では、練ってきた整備計画が関係省庁協議や県知事の意見に基づいて修正されることが十分あり得る。例えば、素案から原案、原案から案に至るプロセス全体が一つの丸の中にあって、その外側に流域委員会、行政懇談会、学識経験者、住民説明会、公聴会、関係省庁協議、関係県知事があって、真ん中の丸と双方向の矢印で結ばれ、逐一状況を見ながら、省庁協議や知事の意見が寄せられるという形は法的に取れないのか。
フローの下の部分の関係省庁協議、関係県知事と市町村長の意見という手続きは、決められたもので変えられないが、上の部分は法律事項ではなく豊川で考えればいい。また、一番最後の整備計画の策定は、地方建設局長ないしは知事であるが、素案から原案、原案から案までは、住民説明会や公聴会で出た意見などを総合的に判断して、流域委員会が主体となって作成していく気持ちでやっていただきたいと思う。
9. 準備部会または勉強会において進め方を含めて検討し、次回の流域委員会が早く開催できるように努めることとした。
以上   

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