36災害の前年、筆者は、それまでの研究を教職員研究として発表しました。それは、筆者の研究活動の契機となった、生田地区の地質と崩壊の関係でした。その調査の結果として、花崗岩の風化した表土は雨に弱く、一度豪雨にあうとたちまち大災害となることを書きました。この村は小高い山の上に家があり、その周辺の斜面は、全て畑になっていました。旧生田中学校の校歌に、「耕して天にいたるは、わが村の生きる姿」という一節がありますが、このような村の姿がまさに災害に結びついてしまいました。
あれから50年経った今、当時の面影はなくなって、平和で静かな農山村が蘇っています。再び災害にあわないことを祈りたいと思います。
旧生田中学校校歌 薮田義雄作詞、松本民之助作曲
(昭和31年3月3日校歌制定)
![]() 写真 生田地区の平均的な生活基盤(柄山) |