A地点：北澤秋司住宅附近の惨状

北澤秋司住宅下部に走った土石流

27日は朝から雨が降り止まず、生徒が登校してからはひときわ雨足が激しくなりました。1時間目の授業が終わったところで緊急職員会議を開き、生徒の集団下校による帰宅を決めました。それぞれ川や道路について通学路の注意をして生徒全員を帰宅させました。次に、職員に対しても指示のあるまでということで帰宅を決め、それぞれ家に帰りました。私は寺沢川を挟んで対岸にある自分の家（被害の様子を示す地図（クリッカブルマップ）のH地点）に帰り、災害に備えて避難の準備を行いました。

その最中に、自分の家の水田の水を見に来た私の生徒が有線を借りにきました。私は有線が通じないことを告げ、「この雨では家に帰れないので私の家に泊まっていきなさい」と指示しました。その立ち話のとき、生徒は住宅の土手で、私は土手の上1mの所にいました。

話が終わって空を仰いだ瞬間、私は右上方（この生徒の家の竹薮の上）に真赤な土の舞い上がる光景を目にしました。次の瞬間、私は「危ない」と叫んで生徒の手を引いて家の玄関に逃げていました。その土石流は、被害の様子を示す地図（クリッカブルマップ）のA地点で発生しました。土砂が凄まじい速度で流下し、寺沢川に突入しました。このとき、写真-2に見える真ん中の住宅の押し入れおよび共同風呂を破壊されました。一瞬の間お互いに、言葉が出ませんでした。このとき、午後4時30分でした。

現在、旧生田中学校グランドよりA地点を見ると、何もなかったかのごとく平穏です（写真-3）。