水辺の利活用状況について意見交換 ~第10回矢田川子どもの水辺協議会~

水辺を常に良好な状態に、維持管理に力を注ぐ
 平成23年3月1日(火) みずとぴぁ庄内(清須市)にて、「第10回矢田川子どもの水辺協議会」が開催されました。この協議会では、「矢田川子どもの水辺」の利活用の推進のため、定期的に意見交換をしています。


協議会の様子

研究発表の様子

 利活用状況では、近隣の幼稚園や小学校にガサガサ探検などの河川体験で利用されている状況、施設整備・管理では、ワンド閉塞の対策により通水が通年的に維持されている状況などが報告されました。
 「矢田川子どもの水辺」では、今年度より地域のボランティアによる草刈りやゴミ拾いなどによって、水辺周辺が良好な状態に維持されています。作業は大変ですが、地域の皆さんに愛され活用されるよう、今後も定期的な活動を行っていくことが確認されました。


地域のボランティア活動(水辺維持活動)直後の「矢田川子どもの水辺」(H22.12.20)

調査・研究成果についても情報発信
 「矢田川子どもの水辺」は、子どもたちの遊びや学習の場の他、研究機関にも活用されています。昨年9月に韓国で開催された「第4回東アジア生態学会連合 国際大会」では、(独)土木研究所 自然共生研究センターにより、ワンド造成に伴う水生生物の応答に関する研究成果が発表されています。
 今回の協議会では、名古屋工業大学准教授の増田理子氏に現地での昆虫調査についての報告を頂き、「矢田川子どもの水辺」は、整備(H20.3)後の自然 回復が良好であり、水生生物だけでなく、昆虫や植物の生息場所や自然観察の場としても良好な状態であることが確認されました。
 「矢田川子どもの水辺協議会」では、今後もますます多くの方々に利用して頂くことを願っています。

「矢田川子どもの水辺」について

名古屋市街地に 残された貴重な自然空間として、地域からの要望を受け、平成18年9月に周辺地域の名古屋市区政協力委員長・小学校長、市民団体、学識者、自治体、河川管 理者からなる「矢田川子どもの水辺協議会」を発足し、地域の子ども達に河川での自然体験に親しんでもらうため、多自然川づくりの技術も取り入れ、生物多様 性の維持に配慮しながら整備(平成20年3月完成)した。子どもたちの遊び・学習の場の他、研究機関にも活用されている。
「矢田川子どもの水辺」利用状況(H22.10.3)