愛知工業大学で「河川工学」の講義を行いました

 平成22年12月16日(木)、豊田市の愛知工業大学で、工学部・都市環境学科・土木工学専攻の3年生約30名を対象に「河川工学」の講義を行いました。
この講義は、毎年大学の依頼を受けて、土木工学専攻の講義の一環として実施しているもので、高橋事務所長が講師を務めました。

河川の整備事例について幅広く解説
 講義は、事務所概要として、今年度実施の河川事業、東海豪雨10年シンポジウム、矢田川子どもの水辺の整備などの取り組みについて説明した後、都市内の 水辺の風景をプロジェクターで紹介しながら、海外や庄内川の河川整備の事例を解説しました。その後、学生自身が河川整備のイメージを立案する演習を行いま した。

講義会場の様子
講義会場の様子
講義する事務所長
講義する事務所長

アイデアを出し合い、整備案を作成
 演習で与えられた課題は、「あなたならどのように河川を整備しますか」というタイトルで、多治見市内を流れる土岐川をモデルケースに5つのグループに分かれて取り組みました。
 水害からの防護、河川の利用・環境保全、まちづくりなどの観点を踏まえ、堤防や水辺へのアクセスをどうするか、維持管理や地域との合意をどうするか、などを考慮しながら河川整備のイメージを図面にします。
 参加された学生の皆さんは、活発な意見を交わしながら、約30分ほどの限られた短い時間内で図面を完成させ、成果を発表しました。

課題に取り組む学生
課題に取り組む学生
課題に取り組む学生
課題に取り組む学生

 川辺を楽しめるよう桜並木を増やす、河原にビオトープを創る、河川を横断する飛び石を設置する、川に降りられるスロープを設置する、河原を除草して憩い の場を創る、護岸の化粧やオブジェに地場産業のタイルや陶磁器を使う、背後地の制約を考慮して堤防を川側に前出しして川底を掘り下げる、維持管理にボラン ティアを募る、などいろいろなアイデアが出されました。

成果発表する学生
成果発表する学生
成果発表する学生
成果発表する学生

 その後、当事務所で河川整備の計画を担当する職員が講評を行いました。実際に河川整備を進めるには、机上の計画だけでなく、現場に足を運び、自分の目と体で現場の状況を知ることや、地域や関係機関・団体などとの意見交換を重ねて行くことが重要であることが話されました。
 講義は1時間半ほどの短い時間でしたが、真剣に取り組んで頂き、河川整備について考えて頂く良い機会になったと思われます。