自宅近くの川の環境を知ろう! ~千種聾学校の環境教室を支援しました~

 庄内川河川事務所では、河川に係わる子どもたちの環境教育を支援しています。
 1月14日(水)には、愛知県立千種聾学校から依頼を受け「環境教室」の支援をしました。
 千種聾学校では、昨年7月宮前橋緑地付近の矢田川でガサガサ調査等の体験学習を行いました。今回はその学習を発展させて、居住地が点在している児童たちが地域をより意識できるように自宅近くの川について環境・水質や生息する生物について知り、自分たちが住んでいる地域についての意識を深め、児童自身が地域の一員であるという意識を育むことを目的として、環境教室が開かれました。

●日 時: 平成27年1月14日(水) 10時45分~12時45分
●開催場所: 愛知県立千種聾学校 体育館
●協 力: 庄内川川ナビ歩こう会・代表 佐藤輝彦氏
●支 援: 国土交通省庄内川河川事務所

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体育館に集まった児童と先生のみなさん

≪5つの川の環境を調査≫
 体育館で行われた環境教室には、千種聾学校の3年生から6年生の27名が参加しました。児童たちは、居住地ごとに5つのグループ(庄内川、山崎川、天白川、堀川、香流川)に分かれて活動。自分の家と川との位置関係、河川の長さや川幅、川の源流などについて調べて、担当した川の地図を作りました。また、名古屋市水道水と各河川の透視度や水質(pH、COD)も調査し、これらの条件に適応して川に住んでいる生き物などについても調べました。
 最後に、各グループの代表者が調べたことを発表し、環境学習を終えました。

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体育館の壁面には、昨年7月9日に宮前橋緑地(矢田川右岸)で実施した
自然体験学習の成果をまとめた「矢田川新聞」が掲示されていました

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水質検査のやり方を説明する庄内川川ナビ歩こう会の佐藤さん

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グループに分かれての活動風景

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5つのグループがそれぞれに担当した川の地図を作成

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透視度計をのぞいて川の透視度を測定

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パックテストによる水質調査も実施

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見学にやってきた赤色帽子の低学年児童たち
「来年は僕たちもやってみたいな」

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グループごとに調べたことを発表

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川の「利水」「治水」「環境」について話す
庄内川川ナビ歩こう会の佐藤さん

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川遊びでの注意点を説明する
庄内川河川事務所地域連携課・海野課長

●調査した名古屋市内を流れる5つの川の透視度と水質検査(パックテスト)結果

  透視度 pH COD
山崎川 73.5cm 6.5 4.0
庄内川 50.0cm 7.0 7.5
香流川 55.0cm 7.0 4.0
堀川 83.0cm 7.0 8以上
天白川 64.0cm 7.5 8以上
透視度 水道水は100cm以上
pH PH=7 が中性で、それより大きい数値はアルカリ性を、小さい数値は酸性を示す。
COD 化学的酸素要求量(有機物を酸化するために必要とする酸素量)によって、水の汚れをおおまかに数値化したもの。
水質が悪化した水ほど数値が高くなる。