1月10日(金)、名古屋市千種区にある今池ガスビル9階の今池ガスホールにおいて、「庄内川水防災フォーラム」を開催しました。このフォーラムは、平成23年の台風第15号や近年の集中豪雨などの災害を踏まえ、私たちはこれまでの災害から何を学び何をすべきなのか、そしてこれらの水災害から自らを守るためにはどうすれば良いのかについて討議することを目的とするもので、中部圏の企業や行政の防災担当者、一般の方々など165名が参加しました。
≪開催概要≫●日時 | 平成26年1月10日(金) 14:00~17:00 |
●主催 | 庄内川流域水防災情報評議会 (名古屋市、瀬戸市、春日井市、清須市、北名古屋市、あま市、豊山町、大治町、多治見市、 瑞浪市、恵那市、土岐市、岐阜県、愛知県、国土交通省中部地方整備局、庄内川河川事務所) |
●後援 | 中部地区自然災害科学資料センター・水防災セミナー |
●協力 | 一般社団法人中部地域づくり協会 |
≪プログラム≫
1. | 主催者挨拶 | 国土交通省中部地方整備局長 | 八鍬 隆 |
2. | 基調講演「今後の治水・水防災の方向性」 | 名古屋大学大学院教授 | 辻本 哲郎 |
3. | パネルディスカッション | ||
コーディネーター | 名古屋大学大学院教授 | 辻本 哲郎 | |
パネリスト | NPO法人レスキューストックヤード代表理事 | 栗田 暢之 | |
元NHK災害・気象センター長 | 小嶋 富男 | ||
名城大学人間学部教授 | 水尾 衣里 | ||
名古屋市消防局防災・危機管理監 | 三輪 弘光 | ||
国土交通省中部地方整備局庄内川河川事務所長 | 髙橋 伸輔 | ||
〈敬称略〉 |
会場入口で受付をすませる参加者のみなさん
ロビーに展示された東海豪雨を始めとする
近年の水災害パネルも注目を集めました
国土交通省中部地方整備局の八鍬局長の主催者挨拶に続き、名古屋大学大学院教授・辻本哲郎氏による基調講演「今後の治水・水防災の方向性」が行われました。講演では、東海豪雨から東日本大震災、平成23年の台風第15号による庄内川洪水など近年の日本の水災害に加えて、マニラ大洪水やアメリカのハリケーン、工業団地内の日本企業も被災したタイの大洪水なども紹介され、それらの被害を縮小するための対処法などについて話されました。
挨拶する中部地方整備局 八鍬局長
辻本哲郎氏の基調講演
映像を用いたわかりやすい基調講演を
熱心に聞き入る参加者のみなさん
パネルディスカッションの会場風景
パネルディスカッションでは、基調講演に引き続き、名古屋大学大学院教授の辻本哲郎氏がコーディネーターを務め、パネリストとして、NPO法人レスキューストックヤード代表理事であり、全国のNPO等で構成する東日本大震災支援全国ネットワーク代表世話人も兼務されている栗田暢之氏。全国各地で起きた水害・地震・火山災害の取材・報道を20年以上にわたって担当し、気象庁の緊急地震速報のNHKテレビ・ラジオで実施するプロジェクト責任者も務められた、元NHK災害・気象センター長の小嶋富男氏。建築学、都市計画、環境学を専門とする工学博士で、国土交通省はじめ各種行政機関や各種団体の委員として活躍し、環境に配慮したまちづくり等を提言している、名城大学人間学部教授の水尾衣里氏。東日本大震災において、福島第一原子力発電所に派遣された「ハイパーレスキューNAGOYA」を中心とする部隊の総括隊長として現地に出動した経験を持ち、現在、名古屋市の防災対策の推進に尽力している、名古屋市消防局防災・危機管理監の三輪弘光氏。安全・安心な庄内川を目指して業務に取り組んでいる髙橋伸輔庄内川河川事務所長が参加。5人のパネリストが、これまでの災害から何を学び何をすべきなのか、それぞれの立場から活発な議論を交わし、この地域の水害に対する弱さを克服するために必要な努力や課題を話し合いました。
コーディネーターの辻本哲郎氏 |
水尾衣里氏 |
小嶋富男氏 |
栗田暢之氏 |
三輪弘光氏 |
髙橋伸輔庄内川河川事務所長 |
熱気あふれる会場風景