11月8日(金)、名古屋市港区当知地先の庄内川左岸
(明徳橋下流)において「庄内川自然観察会」が開催されました。この観察会は、港区当知地域委員会が地域課題を解決するための取り組み(地域予算事業)の
一環として、子どもたちへの環境学習事業を行うものです。子どもたちが庄内川に生息する生物や植物について学び、触れることによって庄内川への関心と愛着
を深め、さらには庄内川の環境改善に対する意識やふるさと意識が高まることを目指しています。
当日は、名古屋市立当知小学校の2年生3クラス計91名が参加しました。生徒は45名ずつの2チームに分かれ、ヨシ原に生息する生物を観察する調査A
と、庄内川下流域の生物観察と水質調査を行う調査Bを、それぞれ実施しました。調査Aは、中部大学講師・上野薫氏の指導により中部大学生のサポートを得て
行われました。調査Bは、庄内川川ナビ歩こう会代表の佐藤輝彦氏と庄内川河川事務所が担当し、当知小学校の校外学習を支援しました。
●開催場所: | 庄内川左岸 明徳橋下流 |
●主催: | 港区当知地域委員会 |
●協力: | 当知学区連絡協議会、港区役所まちづくり推進室 |
●活動支援: | 中部大学応用生物学部環境生物科学科講師・上野薫氏 庄内川川ナビ歩こう会代表・佐藤輝彦氏、庄内川河川事務所 |
前日まで降っていた雨も上がり天候にも恵まれました。
調査Aでは、始めに上野先生からヨシとオギの観察方法や
カヤネズミの巣の探し方を教わりました。
ヨシ原探索は少人数のグループに分かれ、それぞれを大学生のみなさんが引率。入りやすいように一部刈り取られたヨシ原を先頭が棒で掻き分けながら進みま す。元気に手をあげて先頭を希望する生徒たち。
調査Bでは、庄内川に生息する水生生物の観察と水質調査、水生生物とのふれあい体験を実施。
最初に講師の川ナビ歩こう会佐藤氏から庄内川に生息している水生生物の説明を聞きました。
簡単にできる水質調査では、川の水が中性であることを確認してから、酢と重曹を使ったパックテストにチャレンジ。川の水に酢を入れると酸性に、重曹を入 れるとアルカリ性になることを確かめ、川の生物を守るためには川を汚さない等、環境保全の大切さを学びました。
水生生物のふれあい体験では3つのタッチプールが用意されました。
通称はミドリガメと呼ばれる外来種の
ミシシッピアカミミガメの大きさにびっくり。
庄内川には日本に古くからいる在来種のクサガメも生息しています。
「コイの歯はノドにあるので指を入れてもかまれないよ」
と教えてもらって、コイの口にも触ってみました。
観察会を終えた子どもたちからは「カニしか捕まらなかったけど、ヨシ原でネズミの巣を探すのが楽しかった」「コイがすごく大きかったのでびっくりした」
「カメの甲羅が硬かった」など、元気な感想が返ってきました。
当知小学校の出井校長からは「2年生が生活科で生物の勉強をするので、その一環として本日の自然観察を授業に取り入れました。地域のみなさんや河川事務
所の協力のおかげで、安全に見守られてこうした有意義な校外学習の場を持つことができるのは、生徒たちにとってとても幸せなこと。都会の子どもたちは体験
できない、この地区ならではの身近に川のある環境を生かした学習だと思います。」と、また担当教師からは「みなさんのおかげで、学校ではできない勉強がで
きてありがたいですね。子どもたちの目の色がいつもと違っています。先生たちだけではできない安全面にも配慮したサポートもあって、本当にありがたいと思
います。」と感謝の言葉が寄せられました。
● | 平成25年11月8日(金) 晴れ 気温17.0℃ 水温14.5℃ 水質調査 pH7.5(パックテスト) 透視度 40cm |
● | 観察した生物(19種類) コイ、フナ属、オイカワ、ニゴイ、カダヤシ、メダカ、ブルーギル、ボラ、サッパ、カマツカ、マハゼ、ビリンゴ、トビハゼ、アベハゼ、ヌマエビ属、テナガエ ビ、ミシシッピアカミミガメ、クサガメ、クロベンケイガニ |