シンポジウム『都市水害から生命と資産を守る技術とサービス』が開催されました。

 9月17日(土)、『都市水害から生命と資産を守る技術とサービス』についてのシンポジウムが名古屋工業大学で開催され、当事務所から髙橋事務所長がパネラーとして参加しました。
 「名古屋工業大学大学院准教授:秀島栄三氏」が司会進行役を務め、「水害についての現状と取り組み」、「市民・企業にとって使いやすいサービスや技術」の2つのテーマについて各専門家からの報告、パネルディスカッションが行われました。
   主催:名古屋工業大学・財団法人日比科学技術振興財団
   後援:国土交通省中部地方整備局庄内川河川事務所・名古屋市

テーマ1/水害についての現状と取り組み

「近年の水害と洪水時の対応」、東海豪雨など近年の水害の概要や洪水時の危機管理のしくみを紹介。(国土交通省庄内川河川事務所 所長 髙橋裕輔)

東海豪雨と平成20年8月末豪雨を分析し、その課題と対策、名古屋駅地区街づくり協議会での活動など、具体的な取り組みを紹介。(名古屋市消防局防災部防災室 室長 木全誠一)

平成20年8月末豪雨の活動の様子、被災者の声などを紹介しながら、ボランティア活動の現状と問題点を提示。(特定非営利活動法人レスキューストックヤード 代表理事 栗田暢之)

企業が被災した場合、事業継続のために何をしなければならないのか、マネジメントの重要性と問題点を提示。(名古屋工業大学大学院 教授 渡辺研司)

インターネットを通じて、2009年の台風8号をテーマに、台湾における巨大災害を紹介。(國立台北科技大學 副教授 帳 哲豪(Prof.Che-Hao Chang))

活動状況1
インターネットを使った意見交換の様子

活動状況2
中身の濃い意見交換が行われました

テーマ2/市民・企業にとって使いやすいサービスや技術

台湾の1級河川で利用されている予測システム「台湾における河川水位推移システム」を紹介。(國立台北科技大學 副教授 帳 哲豪(Prof.Che-Hao Chang))

市民に防災意識を高める教材として、高校生が伊勢湾台風をテーマに制作し、小学校などに出前授業を展開している「デジタル紙芝居」を紹介。(特定非営利活動法人レスキューストックヤード 代表理事 栗田暢之)

大規模災害に備えるため、共通項としてのISO、地域型BCM<互助共助のしくみ>の設計や、地域内情報に関する官民連携体制の構築について紹介。(名古屋工業大学大学院 教授 渡辺研司)

「水害に備える」と題して、庄内川の河川整備、巡視、東日本大震災や平成23年台風12号でのTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)の活動、危機管理体制などについて紹介。(国土交通省庄内川河川事務所 所長 髙橋裕輔)

名古屋市の取り組みとして、市民に情報を提供する災害情報システムの整備、インターネットやラジオなどを活用するとともに、地域のみんなが一体となって連携し減災への道を歩もうと提言。(名古屋市消防局防災部防災室 室長 木全誠一)

※会場入り口には、東日本大震災の現地調査や支援の概要をまとめた、庄内川河川事務所のパネルが展示され、注目を集めていました。

活動状況3

活動状況4