6月28日 水生生物調査

名古屋市立廿軒家小学校の総合学習支援が行われました
●開催場所:矢田川右岸 小原橋緑地(香流川合流地点)
支援者 :庄内川川ナビ歩こう会 佐藤 氏 、愛知県尾張建設事務所 河川整備課

 ●自然や生物にふれ自然環境を知る取り組み

当事務所では、矢田川・庄内川を利用した「総合学習」「川の体験学習」に対して支援を行っています。川に入って生物を捕らえる、手でつかむことで自然や生 物に親しんでもらうこと。また、水質調査を体験することで生活と自然環境とのつながりを実感してもらうことなどを願った取り組みです。
 6月28日(火)に、名古屋市守山区にある小原橋緑の河川敷(矢田川右岸)で、名古屋市立廿軒家小学校3年生 124名による総合学習が行われました。

●身近な川で水生生物調査

守山区と千種区の境を矢田川が流れ、香流川が合流する地点付近に小原橋緑地があります。廿軒家小学校はこの緑地から1.3キロと比較的近くにあるため、野 外学習の場としてずっと以前から使っていましたが、川を体験する取り組みとしては昨年度から始まったばかりです。
 連日続く猛暑の中、児童たちは川に入ると「ひゃ~、水が気持ちいい~」と、イキイキとした表情に。川の真ん中あたりは流れが早いため、水深30センチ程 度の安全な区域内で活動できるよう、スタッフや父母たちが見守ります。
 タモを水辺の草の下に差し込んで、生物を網に追い込むガサガサ調査では「おおっ、スッポン、捕れたぞ~!」「これ、何?」「エビ、エビ、エビがいた」。 みんな夢中になってガサガサを繰り返します。採取した生物は生物に詳しいスタッフが簡易水槽に分類・展示しました。

活動状況1
川に入る前の注意説明

活動状況2
気を付けながら川の中へ

活動状況3
深い所にはいかない!見守隊

活動状況4
捕まえた生き物の説明会

●水の汚れについて考える水質調査

ガサガサ調査の後は、庄内川川ナビ歩こう会の佐藤さんによる捕獲した水生生物につ いての解説です。「一番たくさん捕れたのはアメンボだね、だれが獲ったか な?」「ハーイ!」みんなの手が元気よく挙がりました。珍しいメダカやクサガメ、スッポンの赤ちゃんも獲れ、みんな満足顔です
次に、矢田川の水の透視度調査を行いました。水道水と川の水を入れた透視度計を並べ、上から覗き込んで水の透き通りの度合いを比べます。透視度計の底の 標識版の十字がはっきり見えるようになるまで水を抜き、その水の高さを読み取ると70 センチでした。川の中にいて足下がはっきりと透き通って見えている川の水でも水道水と比べればかなり濁っていることがわかりました。


最後に、川遊びをするときの3つの約束を確認し、総合学習時間を終了しました。
1.子どもだけで川に入らない。かならず大人といっしょに行動する。
2.川の中のコンクリート構造物の近くは流れが速いので近寄らない。
3.雨が降った後は急に水かさが増すので、天気予報には十分注意する。
 これから暑さが本番です。3つの約束を守りながら、たくさん川に親しんでほしいものです。

 平成23 年6 月28 日 晴れ
     気温34℃ 水温27℃ pH7.5(パックテスト) COD12(パックテスト) 透視度70 ㎝
○捕れた生物

モツゴ、アブラハヤ、コイ、フナ、メダカ、カダヤシ、ブルーギル、ウキゴリ、ド ジョウ、テナガエビ、スジエビ、ヌマエビ、アメリカザリガニ、アメンボ、ヤ ゴ(ハグロトンボの幼虫)、オタマジャクシ、ヒル、クサガメ、スッポン

活動状況5
透視度調査の説明会