3箇所のスマートICが本格導入
 高速道路の有効利用のため、サービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)に簡易なETCゲートを設置し直接出入りできる「スマートIC(※1)」が、中部地方で「亀山PA」、「遠州豊田PA」、「富士川SA」の3箇所で平成19年4月1日から本格導入されました。

 例えば、「亀山PAスマートIC」の設置の効果として、隣接する工業団地までの距離が約2km短縮され、所要時間が7分短縮されました。また、国道1号(小野町西交差点)で発生していた朝・夕の渋滞(最大4.2km)が大幅に緩和されました。
◇中部地方のスマートIC 3箇所本格導入

中部地方のスマートIC 3箇所本格導入

スマートインターチェンジ(国土交通省道路局)
http://www.mlit.go.jp/road/sisaku/smart_ic/
◇工業団地に貢献する亀山PAスマートIC

工業団地に貢献する亀山PAスマートIC

※1: スマートインターチェンジ(スマートIC)は、地方公共団体が主体となって発意し、整備するETC専用の追加インターチェンジです。
「スマートIC」の設置により、今まで出入りできなかった地域へのアクセスが可能となり、時間短縮や渋滞回避ができ、人や物の流れが盛んになり地域が活性化されます。また、災害時の代替ルートの確保や救急医療にも活用が可能です。

渋滞ボトルネックをスピード解消
 最大750mもあった東名音羽蒲郡ICに入る国道1号の交差点渋滞が検討から約1年で解消できました。
 この対策には、国土交通省、音羽町、愛知県警が一体となり、短期間に実施可能な対策を、現況交通の分析を徹底して行い、知恵を出し合った結果、歩道をせばめることなく、元の道路幅の中で右折レーンを増す工夫ができました。
 これにより、短期間に対策ができ、年間約27億円の渋滞損失が解消されました。
 このような取り組みを平成19年度も引き続き行い、各地域の課題解決に向けて、地域の方々と連携をとり実施していきます。
◇国道1号音羽蒲郡IC交差点の渋滞対策

国道1号音羽蒲郡IC交差点の渋滞対策

◇東日新聞 平成19年6月16日

東日新聞 平成19年6月16日


交通事故ワースト1の返上に向けて
 中部地方整備局管内では、愛知県が2年連続で交通事故死者数全国ワースト1、浜松市が政令市で人口10万人当たりの交通事故死者数ワースト1、名阪国道が自動車専用道路での1km当たりの死亡事故件数ワースト1となっています。
>「平成19年度への課題」を参照


 このため、交通死亡事故対策を重点的に取り組みました。愛知県西三河地区の国道23号では、車両相互の正面衝突による交通死亡事故が急増したことから、緊急交通事故抑止対策を実施し、死亡事故を1/5に減少(※2)できました。

 対策にあたって交通事故緊急対策会議を開催し、道路管理者と交通管理者が連携して、事故分析及び対策の検討を行い、対策としては、センターライン上にラバーポール、自発光鋲、注意喚起看板の新設などを実施しました。

 また、この取り組みについて積極的に広報活動を行い、利用者の皆様に認知していただくことで、対策へのご理解と安全運転への意識向上が図られるように努めました。

 平成18年度に実施したノウハウを活用し、平成19年度は、直轄国道だけでなく、地域全体の事故削減を進めるため、道路管理者、交通管理者、沿線自治体が連携してソフトとハードの両面から地域の皆様と共に、事故削減に努めています。
◇交通事故緊急対策会議

交通事故緊急対策会議

◇国道23号の緊急交通事故抑止対策(豊明IC〜西尾東ICの2車線区間)

国道23号の緊急交通事故抑止対策(豊明IC〜西尾東ICの2車線区間)


電線類は地中へ 歩道は“すっきり”
 静岡市清水区内の国道1号において約1km区間の辻町電線共同溝、二の丸電線共同溝が完成し安全で快適な歩行空間となりました。

 電線共同溝事業は、道路上の電線類をまとめて地下に埋設することで、今まで歩道上にあった電線類や電柱を無くすことが出来ることから無電柱化計画とも呼ばれています。

 電柱・電線類などを無くすことで、安全で快適な歩行空間に生まれ変わり、都市景観の向上を図ることができました。特に、国道1号のこの区間は地震防災対策強化地域に位置し、第1次緊急輸送道路に指定されているため、地震時の電柱などの倒壊を防ぐことで、第1次緊急輸送道路(※3)として機能が確保されます。

 今後も引き続き、道路管理者、電力・通信事業者の協力のもと、未整備区間の“無電柱化”を推進していきます。
◇電線共同溝 整備後のイメージ図

電線共同溝 整備後のイメージ図

◇国道1号静岡市辻町電線共同溝

国道1号静岡市辻町電線共同溝

※2: 死亡事故を1/5とは、対策実施前の平成18年1月〜5月と実施後の平成19年1月〜5月を比較したもの。
※3: 第1次緊急輸送道路とは、災害時に救援物資などを、空港、重要港湾等や主要都市間で輸送するための道路です。


もっと詳しくご意見をお寄せください。


トップ | 中部地方整備局 道路部トップ