次々と企業進出 新たな雇用も

 東海環状自動車道等(※1)の開通により、沿線地域への企業進出が活性化しています。沿線の工業団地では、開通に伴い分譲地が次々と完売しています。また、新たな就業機会も増えています。

 こうした東海環状自動車道等の開通は、5,080億円/年(※2)の生産額増加につながると推計されるなど経済波及効果が見られます。

 さらに環境面では、東海環状内側の高速道路の渋滞が、ゴールデンウィーク中で約5割減るなどスムーズに走行できるようになり、1万6千トン-CO2/年(※3)の二酸化炭素排出量が削減されました。これは、中部国際空港3個分の植林が吸収するCO2に相当します。

◇読売新聞 平成18年3月23日
東海環状自動車道などの経済効果の記事を掲載した読売新聞の画像

◇平成17年の工場立地(前年比)
平成17年の工場立地(前年比)グラフ


※1:
2005年度に開通した、東海環状自動車道、伊勢湾岸自動車道、セントレアライン、名古屋高速一宮線、名古屋瀬戸道路の5路線で総事業費1兆4千億円のプロジェクト。

※2:
東海環状自動車道などの5路線の経済効果として、三菱UFJリサーチ&コンサルティングが平成18年3月22日に発表。

※3:
中部国際空港(セントレア)面積470ha。植林吸収量10.6t-CO2/ha/年で開通前後の平均交通量で試算。

◇平成17年3月に開通した東海環状自動車道 平成17年3月に開通した東海環状自動車道の写真


伊勢神宮初詣の渋滞を解消

 伊勢神宮の初詣客で最大14kmあった渋滞を、新たに道路をつくることなく、3年間で解消することができました。
 毎年正月に渋滞する伊勢自動車道(伊勢西IC)の対策として、伊勢市や関係機関などと一体となって、既存の施設を利用した「パーク&バスライド」を実施しました。
 伊勢自動車道に直結した臨時駐車場に直接車をとめ、シャトルバスで神宮へアクセスすることにより、車を減らす取組みです。
 平成16年からはじめ、毎年取り組みに改良を加えてきたことと、利用者の皆様のご協力により、順次渋滞が緩和され、平成18年1月は、伊勢自動車道の渋滞を解消することができました。
 また、愛・地球博開催期間中においても、渋滞対策として名古屋空港(小牧)など周辺地区に大型駐車場を設け「パーク&バスライド」に取り組むと共に、路上工事を抑制しました。


◇伊勢新聞 平成18年1月3日
パーク&バスライドに関する記事を掲載した伊勢新聞の画像
 


トンネルで交流の芽生え

 平成18年2月、長野県の木曽谷と伊那谷を結ぶ国道361号権兵衛峠道路が開通しました。中央アルプスで隔てられ、これまで車で1時間半以上もかかっていた両地域を、約30分で連絡できます。
 新たな道路を、より一層地域に活かしていこうと、開通の5年前から、地元市町村や商工会議所などと共に、地域活性化に取り組んできました。
 例えば、工事中のトンネルに「ごんべえ号」を走らせ、地元の方に開通の効果を実感して頂きました。道づくりと相まって、これら取り組みが、新たな観光や文化の発展に大きく貢献しています。
 開通式当日、地元の小坂伊那市長さんが披露された句に、地域のみなさんの権兵衛峠道路への期待が伺われます。この句は市民から寄せられたものだそうです。

トンネルの 口ぽっかりと 山笑う(「山笑う」は春の季語)


◇毎日新聞 平成18年4月2日
権兵衛トンネルの開通に関する記事を掲載した毎日新聞の画像

“木曽かめ”で事故減少

 交通事故が多発する国道19号木曽地域で、地域の方々と一体となって取り組む交通安全対策により、事故件数が2年間で約5%を減少しました。
 一般道でありながら「木曽高速」といわれる国道19号は、「速度超過」が事故原因の1つになっています。そのため警察や地域と連携して、ペースカーとなる「木曽かめ君」を運行していますが、「木曽かめ君」のみでは常に速度を抑えることはできません。
 そこでペースカーを増やすため、国道19号を利用するドライバーの方々から「木曽かめクラブ」会員を募り、制限速度以内で安全に木曽地域を走行して頂く取り組みも行っています。木曽かめクラブ会員は、目標8千台のところ、平成17年度で約5千台に達しました。
 また、道路の中央にポストコーンを設置し、無理な追い越しを防ぎ、正面衝突事故を減らす対策も行っており、ソフトとハードの両面から地域の皆様と共に、木曽地域の事故削減に努めています。


◇制限速度内で走行する「木曽かめ君」 制限速度内で走行する「木曽かめ君」 の写真

◇クラブ会員ステッカー
木曽かめクラブ会員証画像