狩野川流域委員会

狩野川の川づくりに関する説明会の開催

沼津河川国道事務所では、平成12年12月の狩野川水系河川整備基本方針の決定を受け、河川整備計画(直轄管理区間)を策定すべく作業を進めました。

狩野川河川整備計画は、狩野川の今後概ね30年間の河川整備の内容について定めるもので、学識経験者や地元公共団体、住民からの意見を反映した計画にする必要があり、各市町の住民代表者(自治会等の役員の皆様)からもご意見をいただくため、説明会を開催したものです。

ご協力いただいた団体名(開催順)
(財)柿田川みどりのトラスト 柿田川湧水保全の会 函南川きれいな水を守る会
NPO河川環境基金沼津支局 ぬまづエコネット、グループカレッタ 狩野川倶楽部
沼津我入道漁協 静浦 漁協 狩野川 漁協

いろいろな組織からのご意見

項目 ご意見の内容
整備計画全般
  • 計画ができたからといって役所だけの理屈で進めることのないように。
  • 実施にあたっての予算の規模、年次計画の見通しはあるのか。
  • 旧橋の残骸で鉄筋が出ている所など、利用の際危険なものは撤去してほしい。
  • 一級河川として恥ずかしくない河川整備をしてほしい。
  • 指定区間部会の内容が田方地区だけではおかしい。
治水 治水全般
  • 柿田川と違い、狩野川は治水を重点に考えてほしい。
河道整備
  • 川底が上がってきていると思われるので掘削してほしい。
  • 昔のように下流部を掘削して深くしてほしい。水質にも良いと思われる。
  • 河口部右岸側の掘削をぜひやってほしい。
  • 河口部左岸側への水あたりが激しくなってきた。堤防の基礎を整備してほしい。
  • 沼津港の整備計画の説明が地元にない。沼津港の整備で道路拡幅(堤防が川側に出る)する際、影響分の代替え(河道掘削)が必要。
  • 黄瀬川上流は、宅地造成、側溝整備で短時間の流出量が大きくなっている。
内水
  • 函南町の内水は深刻。治水は第一に考えるべき。
放水路
  • 放水路の津波対策を考える必要がある。
  • 韮山町で放水路の増設、早く開けろとの要望が出ているようだが、漁協では容認できない。譲歩できるとしてもゲートの閉鎖を遅らせること。
  • 放水路の影響対策についての取り上げ方が弱い。
  • (放水路内へ残される)アユ対策への取り組み(魚道の整備)について明らかにして欲しい。
環境 環境全般
  • 環境を大きな柱として位置づけていることは良い。
  • 環境の情報(生物の生息場所等)を公表してほしい。
  • 川が"おとなしく"なった。元のような川にできるだけ戻して欲しい。
柿田川
  • 河畔林も含め保護に努めて欲しい。
  • 柿田川は水量・水質がまず第一、あわせて生態系の保全と考えている。
  • 柿田川の保全には(里山の整備的感覚で)積極的に手を入れることが必要。
  • 企業局の排水管(S40年代に設置)により、左岸側に汚泥の堆積、右岸側に河岸の侵食がおこっている。
  • 柿田川の中に子供たちの体験ゾーンが望まれる。
河川環境の保全
  • 放水路から下流日の出橋までの自然風景を残しておきたい。
  • 伊豆の滞在型観光資源として狩野川を活かしていくことが重要。
  • 整備ゾーンにおいても自然を残した整備となるように(日守橋~日の出橋)
  • 逆さ富士の見える場所があり、景観の保全にもつとめてほしい。
  • 永代橋から御成橋(魚町)の石積みの風情を残してほしい。
  • 河川工事の際の環境対策(濁水対策)についても明記しておくべき。
  • 県区間(指定区間)についても充分な環境配慮をしてほしい。
アユ
  • アユの産卵床を作ってほしい。日本一のアユの川にしたい。
  • "アユ資源の保全"のような文言も入れておいてほしい。
森林保全
  • 森林保全については治水対策にも関係することから横の繋がりをとって欲しい。
水環境
  • 狩野川の水質・環境の現状は良くない。監視をしっかりしていく必要がある。
  • 支川が合流する樋管の内水側で浄化施設を、外水側でビオトープ・環境学習の場を作ったらどうか。水質の監視にもつながる。
  • 水質の悪化(汚水や)水質の検査について、行政や当事者(住民)がもっと会合を持つことが必要。
  • 昔に比べ、水量が減ってきているのではないか。
ゴミ問題
  • ゴミの現状はひどい状況にある。
  • ゴミ問題は、予算を投入しての除去、NPO等への委託も考える必要がある。また、広域行政や上下流の市民間での交流が必要。
  • ゴミ問題は本腰を入れてやるべきである。また、対策は流域のみんなで分担すること、リサイクル(流木・落ち葉)を考えていくことが必要。榛南のように各地区で受け入れる方向で進めてほしい。
河川利用 河川利用
  • 環境学習(川を見る機会が少ない)のため安心して見ることができる場を自然に近い形で。
  • 堤防天端をなるべく長い距離歩行者自転車専用としてほしい。(通学路としても)
  • 河川敷には行くが、川に親しむことはない(川で遊べる場所がない)。
  • 川原にカラシナが多く周辺から取りに来る人も多いカラシナの里としての町おこしも考えられる。
情報発信
  • 一般住民との関わりをもって河川管理していくべき。
  • 川の環境を守るための住民へのPRを一緒に行ってほしい。
  • 河川の環境、水質保全と啓発活動を主として考えてほしい。
住民参加
  • 計画は策定できても国ですべての事柄の実施はできないのではないか。
  • 今回だけでなく意見交換する場をまた設けてほしい。
  • 市民(地域住民)の声をどのくらい取り上げてくれるのか。
  • 地域住民だけでなく、川を利用する立場の者など、色々な視点からの意見をとりあげていってほしい。
  • 委員会に御殿場市長が入っていないのはおかしい。
  • 何をどこでいつやるという計画でないと意見も言えない。
  • 具体的な整備の箇所が示されなければ出てこない意見もある。
河川管理
  • 平常時の河川パトロールは見かけるが増水時には見たことがない。
  • 河口部の陸閘。津波の到達時間は早いので、実際人間の手では閉められないことが想定される。
  • 不法係留。静浦漁協でも県営漁協等での受け入れをしているが、収用しきれない。税金や車庫証明等の整備が必要。

一般の皆様のご意見

※頂いたご意見は、特に変更せずにそのまま掲載しております。

少子高齢社会に於いて、人々が生きがいを持ち元気で暮らすことが大きな課題です。狩野川流域がその役割のひとつを担えるように河川空間の適正な利用(活用)をお願いしたい。
そのひとつの方策として
[1] 健康づくり多目的広場とかウォーキングコースとの共用 遠方の方々も活用できるような受入体制(駐車場とか休憩施設等)
[2] 絵・写真・バードウォッチングなどが集まる空間づくり
前略 皆さま、この間台風の時大変だったでしょう。私、八重の者ですが今、回覧が廻ってきたものでハガキ出させて頂きました。皆さんこれからも大変でしょうが頑張って下さいませ。八重も台風でひどいめにあった事もありました。(川をきれいにして下さいね。よろしくね。)
1. 狩野川堤防歩道の連絡…永代橋にて連絡がよくなりました。今後は、他の橋でもバイパス工事をお願いします。
2. 河川敷きの構造整備…大雨の度に、水が溜まり歩道レンガが流されています。水が溜まらないように、傾斜をつけるとか、排水路を設ける等、検討して頂き、大雨後の景観、不便等へのリカバリが速くなるような構造を望みます。
かつて明治時代は永代橋のたもとに魚市場があ り、伊豆航路の船が出入りしていた。今はその時の面影は無い。最近我入道の渡しがあゆみ橋まで就航して、わずかでも面影を残してくれている。でも船舶の不 法係留は特に目に余る限りです。すぐにでも対策をお願いしたい。又一度大雨が降ると浜を持った住民はゴミ問題で大変です。地域住民が一体となって考える問 題だと思います。
台風21号の影響でしょうが港大橋より下流域両岸に沈没横転等の船が見受けられました。狩野川台風で知られる大増水で有名な河川に船を係留するなど迷惑千万な話。船の流失・機械油の流失、川にとって百害あって一利無し。罰則強化すべし!
市民の健康づくりの歩み橋より港大橋迄の施設 は沼津の誇りですが、御成橋下歩道の整備が望ましい。犬の糞の不始末!無灯自転車との衝突の多発、これなどの取締り強化、外国人が多い、路上や看板への落 書き、シルバーや一般からのボランティアに依る清掃員募集が急務と考えられる。不法係留船より係留される船への課税廃船、不法残置物の撤去。港大橋から下 河原堤防路上に街灯を設置1~2灯
子供たちが安心して遊べるように川の中も整備して。
子供が溺れた場合、草花の先につかまって助 かったり又杭につかまったりで助かる事が多くあり私もその一人でした。今日の河川はコンクリート改修の為大人でもヌメリや護岸整備の水面の斜めには人災的 事故につながる様な所ばかりで美観をこわしていると思います。伊豆半島どこへ行っても作られたイベントでうんざりです。心の安らぎは金をかけてこわされて ます。
所々堤防(川岸)を歩く事が出来ますが、出来れば天城から沼津まで自動車道と歩道を作ってほしい。
両岸を黒瀬橋まで遊歩道として開発して月に1、2回周辺で朝市を行えば沼津を通過している観光客も足止め出来ると思うし「沼津の朝市」として全国的にPRしていけば面白いのではと思う。まず「沼津朝市」の準備会を 「言うは易し 行うはかたし」といった所
浄化について 柿田川の清流が狩野川へ合流し て汚染されるのは残念な事です。下水道対策は関係流域市役所の役目ですか? 内膳堀への通年揚水の事、農業用水のため冬期は揚水せぬ様子ですが、沼津市で は緑と水のプロムナードと位置づけている事ですし、通年揚水をお願いしたいです。
私は子供時代裾野市佐野黄瀬川の五竜の滝近く に住んで黄瀬川の水の清さを知っていました。最近上流部の開発も一段落。下水道の整備も進みきれいになりました。今、私は御殿川で鮎釣りをやっています が、黄瀬川にも鮎壺の滝があり昔はそこまで鮎がきた事が分かります。黄瀬川の大岡、塚田製紙の近くに頭首工があり鮎は遡上出来ません。魚道の整備だけでな く堰を取り払う方法はないでしょうか。検討をお願いします。
私の家(台所)から川が見えます。川の音を聞 きながら、のんびりご飯の支度は楽しいです。いつも思うのですが、清水町側に子供と探険しながら渡りたいという事です。コンクリートがいくつか水の中にあ りますが小学生にはちょっと危ないかなとも。落ちたら水も汚いかなと思ってなかなか渡れません。水をきれいにするのは自分達と思っていますが、もう少し身 近に感じられる川でいてほしいです。犬の散歩、人の散歩だけでなく遊べる人の集まる所となって欲しいです。狩野川もそうなって欲しいです。
75周年記念講演を聞いて
[1]  第2放水路の早期建設の必要性を痛感した。(第2狩野川台風の惨事を未然に防ぐ)(現在おきている水害はなくなる。)
[2]  当面の応急措置として狩野川本流の不用の河川敷を排除して排水能力を高める。
[3]  積算雨量200ミリを超え時間あたり降雨50ミリを確認したら放水規定に達しなくても早期に放水路のゲートを開門し排水する。
[4]  四日町排水機場は、まったく役に立たない。
排水能力がない(予測内水量(毎秒30トン)に対して毎秒6トンの排出では話にならない。)
地下よりの排水でなく(どうしても逆流をまねくので)高架方式として、上から狩野川に放水するものに改める。
慢性的な機場前の国道冠水の為、国道のバイパス道路を建設する。(現在ある中央道を拡張する-排水路をカバーするだけで拡張出来る。)(土地収用は少なくてすむ。)
台風の来る度事、河川を見守っています。最近 狩野川放水路堰があっても台風の度に流域の市町村は昔、放水路のない時と変わらぬ洪水氾濫を繰り返し被害を受けています。家屋、国道、電車、洪水のため交 通止め等、水のつかない様に出来るので放水路堰改善を願います。治水の基本は狩野川本川にあり、10米60の固定堰を全部水門にし早くから放水操作して本 川の水位を上げない事です。このままだと33年の時と同じ様に必ず堤防崩壊し人命にかかわる重大時です。先ず排水受ける浜の漁業組合では海は広いから水は よいが流木ゴミに困ると申しますが放水路に水をためずに早くから流せば流木は出ません。又1年中1トン位の水を流せば魚道が出来、魚のためにも望ましいで す。町を上げて陳情をお願い申し上げたい。