狩野川の内水氾濫被害実績図

内水氾濫被害実績図について

狩野川中流部田方平野のほとんどの区間では、大雨による洪水時に狩野川へ流入する中・小河川が排水されにくくなることから、国土交通省をはじめ、県、市、町などでも排水機場などをつくり内水を排除する対策が行われています。しかし、近年、森林や田畑が宅地化等開発され、降った雨水が土の中に浸透しにくくなり、内水が溜まりやすくなるので最近では内水被害が頻発しています。
今後の内水対策としては、排水ポンプを増やすほか降った雨の水が流れにくくする方法や宅地の地盤を高くするなど流域内での対策についても県、市町、地域などと連携していくことが必要となっています。
下の図は、近年で最も内水氾濫による被害が大きかった平成19年9月の台風9号のときの狩野川(国管理区域周辺)の被害状況で、床上浸水291戸、床下浸水412戸、浸水面積550ha(各市町の集計による)の浸水被害が発生しました。近年では、そのほか、昭和57年8月(台風10号)、昭和57年9月(台風18号)、平成10年8月(前線)、平成10年9月(台風5号)、平成14年10月(台風21号)、平成18年10月(台風22号)、平成17年8月(台風11号)により函南町間宮地区、伊豆の国市四日町地区、同市宗光寺地区、及び同市小坂地区において内水被害が発生しています。

  • ※Windowsパソコンでご覧の場合、主な内水被害地域(赤丸の部分)をクリックすると、過去に発生した内水被害実績範囲や内水被害状況写真(PDF形式)がご覧になれます。
狩野川の内水氾濫被害

内水(ないすい)ってなに?

内水

ふだんは、狩野川(かのがわ)や大場川(だいばがわ)などへ入ってくる中・小河川の水は、本川(ほんせん)に流れ込みます。
しかし、大雨が降ったりすると本川の水かさはどんどんと高くなり中・小河川の水が本川に流れなくなり、しまいには逆に本川の水が中・小河川のある住宅地側に流れ込んでしまいます。

内水

本川の水が住宅地側に流れ込まないようにするために中・小河川の出口にある樋管のゲートを閉めてしまいます。 これで、本川の川の水が住宅地側に流れこむことはなくなりますが、中・小河川の水が行き場を失い住宅地に少しずつ溜(た)まり始めます。
このように堤防より住宅地側に溜まる中・小河川の水を内水(ないすい)といいます。
また、それに対して本川の川の水を外水(がいすい)とよびます。

内水

狩野川の中流部など住宅地側の土地の高さが低くなっているところで、内水が氾濫(はんらん)しやすくなります。
国土交通省や県などでは、このような内水被害が頻繁(ひんぱん)におきる場所では、排水機場をつくり行き場を失った住宅地側の水を本川に流してあげますが、都市化が進んだ地域では降った雨が地面に浸透しにくくなりすぐに中・小河川に流れ込み溢(あふ)れやすくなります。
(排水機場だけで浸水した水を処理することができない場合があります。)