〔被災体験を持つ元建設省職員の方の所見(座談会)〕 当時、鍋田川は県が管理していたと思う。管理者は左岸が愛知県、右岸は三重県である。 <追加コメント> 鍋田側の破堤前の状況については、伊勢湾台風復旧工事誌(下巻)P546から記載がある。これによれば、鍋田川は、木曽川本川からの分派量を1000m3/sとするとともに、木曽川左岸堤防(三重県桑名郡木曽岬村加路戸地区)の現提を引堤し、木曽川本川の流下能力を増加するように計画されていたが、地元からの反対が強く工事着手に見通しの立たない状況であったと書かれている。鍋田川自体の堤防工事は左岸を愛知県、右岸を三重県が施行していたとも書かれている。また、被災後の仮締め切り工事は、左岸を愛知県から、右岸を三重県から建設省が受託して行い、さらに両県で災害復旧工事の施工が行われたと書かれている。