ケレップ水制
 ケレップとはオランダ語で水制のことです。粗朶と土・石で作られた水制で、デ・レーケなどのオランダ人技術者によって我が国に導入されました。明治8年(1875)に淀川で試験施工が行なわれ、この時、全国各地から技術者が参加して、その技術を習得し各地にケレップ水制の工法が広められました。
明治改修においては、低水路の維持のためケレップ水制が多く使用され、施工個所は393箇所、総延長は約6万6千メートルに及び、建設費用は直接工事費の20.8%を占め、浚渫工事や築堤工事に次いでいます。
 その後、舟運の衰退や河川改修工事により、多くの水制が撤去されましたが、木曽川右岸の10kmから25kmには多くのケレップ水制が残されていて、水生植物の良好な生育域となって、多用な水辺環境を創り出しています。また、このケレップ水制群は、2000年度の土木学会選奨土木遺産に指定されています。



ケレップ水制


所在地 : 岐阜県海津市海津町成戸〜愛知県愛西市葛木町 木曽川右岸

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