平成15年8月12日
国土交通省中部地方整備局
水資源開発公団中部支社


お 知 ら せ


1.件名: 台風10号による出水における岩屋ダムの洪水調節効果について
2.概要:  平成15年8月8日から9日にかけて、台風10号の通過に伴い、岐阜県は大雨に見舞われました。
 木曽川水系馬瀬川の岩屋ダム流域では、8月8日夕方から9日午後までに、累計約118mm(岩屋ダム流域平均雨量)の降雨を観測しました。特に、9日9時の時間最大雨量は約16mm、9日7時から9日10時までの3時間雨量は約37mmを記録しました。
 この降雨により、岩屋ダムでは、9日11時05分に洪水流量(300m3/s)に達し、その後、流入量は、9日11時22分に最大約459m3/sとなりました。
 岩屋ダムの貯水容量内への洪水貯留により、下流基準地点(東沓部地点)において、約1.7mの水位低減があったものと推定され、下流河川の洪水を軽減しました。
3.雨量:
流域平均雨量 約118mm
(降り始めからの累計値:7日24時から9日16時まで)
ダム地点雨量 128mm
(降り始めからの累計値:7日24時から9日16時まで)
4.岩屋ダム洪水調節量:
ダム最大流入量 9日11時22分 約459m3/s
ダム最大流入時放流量 9日11時22分 約300m3/s
洪水調節量   約159m3/s
5. 下流基準地点での
効果推定値:
 下流基準地点である東沓部地点では、9日の出水による最高水位は、2.99m、流量は約214m3/sでした。
  ダムが無かった場合の水位は、約4.72m、流量は、約635m3/sと推定されます。
(東沓部ピーク時の岩屋ダム直下流の馬瀬川第二ダムからの馬瀬川への放流量は、約1m3/s。)
ダムの貯水容量内に洪水を貯留することによって、東沓部地点で約1.7mの水位低減効果があったものと推定されました。

※東沓部地点 岩屋ダム下流約9.3km、飛騨川本線合流前約7.5kmの地点
住所:岐阜県益田郡金山町東沓部字前田会津1458
6.配布先: 中部地方整備局記者クラブ、岐阜県政記者クラブ
7.問い合わせ先:
水資源開発公団 岩屋ダム管理所  管理課長  滝沢 元一
電話 0576−35−2339
国土交通省 中部地方整備局 木曽川上流河川事務所
流水調整課長  大塚 康司
電話 058−251−3234
  添付資料(PDFデータ:140KB)

注) 5.下流基準地点での効果推定値には、岩屋ダムの下池として同時に建設され、運用されている馬瀬川第二ダム及び同発電所の運用も含まれています。