平成14年7月17日
 
 
国土交通省中部地方整備局
水資源開発公団中部支社
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お 知 ら せ


1.件  名

台風7号による出水における岩屋ダムの洪水調節効果について

2.概  要  平成14年7月15日から16日にかけて、台風7号の接近に伴い、岐阜県は大雨に見舞われました。
 木曽川水系馬瀬川の岩屋ダム流域では、7月13日日中から16日朝方までに、累計約207mm(岩屋ダム流域平均雨量)の降雨を観測しました。特に、岩屋ダム地点における15日15時の時間最大雨量は約39mm、15日13時から16時までの3時間雨量は約83mmを記録しました。
 この降雨により、岩屋ダムでは、15日22時50分に洪水流量(300m3/s)に達し、その後、流入量は、15日23時30分に最大約387m3/sとなりました。その後に、再び強い降雨に見舞われ、流入量は、16日10時50分に最大約622m3/sとなりました。
 岩屋ダムの貯水容量内への洪水貯留により、下流基準地点(東沓部(ひがしくつべ)地点)において、約1.0mの水位低減効果があったものと推定しており、下流河川における洪水の軽減に役立ったものと推察されます。
 また、今回の出水をダムに貯留することにより、先の台風6号の影響による洪水と併せて、渇水のため低下していた水位を回復することができました。

3.雨  量

流域平均雨量 約207mm
降り始めからの累計値:13日10時から16日10時まで)
ダム地点雨量 約201mm
(降り始めからの累計値:13日10時から16日10時まで)

4.岩屋ダム洪水調節量

ダム最大流入量 16日10時50分 約622m3/s
ダム最大流入時放流量 16日10時50分 約238m3/s
洪水調節量   約384m3/s
5.下流基準地点での効果推定値  下流基準地点である東沓部地点では、16日の出水による最高水位は、4.37m、推定流量は、約540m3/sでした。
 ダムが無かった場合の推定水位は、約5.40m、推定流量は、約870m3/sです。
   (東沓部ピーク時の岩屋ダム直下流の馬瀬川第二ダムからの馬瀬川への放流量は、約245m3/s)。
 ダムの貯水容量内に洪水を貯留することによって、東沓部地点で約1.0mの水位低減効果があったものと推定されます。
※東沓部地点:岩屋ダム下流約9.3q、飛騨川本川合流前約7.5qの地点
(住所:岐阜県益田郡金山町東沓部字前田会津1458)
6.配 布 先 中部地方整備局記者クラブ 岐阜県政記者クラブ
7.問合せ先
水資源開発公団 岩屋ダム管理所
管理課長  滝沢 元一
電話 0576−35−2339
国土交通省中部地方整備局 木曽川上流河川事務所 流水調整課長  飯沼 正司 電話 058−251−3234

注) 5.下流基準地点での効果推定値には、岩屋ダムの下池として同時に建設され、運用されている馬瀬川第二ダム及び同発電所の運用も含まれています。