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平成14年7月12日
 
 
国土交通省中部地方整備局
水資源開発公団中部支社

お 知 ら せ


1.件  名

台風6号による出水における岩屋ダムの洪水調節効果について

2.概  要  平成14年7月9日から10日にかけて、台風6号の接近に伴い、岐阜県は大雨に見舞われました。
 木曽川水系馬瀬川の岩屋ダム流域では、7月9日夜半から10日夕方までに、累計約115mm(岩屋ダム流域平均雨量)の降雨を観測しました。特に、10日3時の時間最大雨量は15mm、1時から4時までの3時間最大雨量は約34mmを記録しました。
 この降雨により、岩屋ダムでは、10日10時56分に洪水流量(300m3/s)に達し、その後、流入量は、10日11時34分に最大約333m3/sとなりました。
 岩屋ダムの貯水容量内への洪水貯留により、下流基準地点(東沓部地点)において、約1.5mの水位低減効果があったものと推定しており、下流河川における洪水の軽減に役立ったものと推察されます。
 また、今回の出水をダムに貯留することにより、渇水のため低下していた水位を回復することができました。

3.雨  量

流域平均雨量 115.1mm
(降り始めからの累計値:9日13時から10日18時まで)
ダム地点雨量 76mm
(降り始めからの累計値:9日17時から10日16時まで)

4.岩屋ダム洪水調節量

ダム最大流入量 10日11時34分    約333m3/s
ダム最大流入時放流量 10日11時34分   約108m3/s
洪水調節量    約225m3/s
5.下流基準地点での効果推定値  下流基準地点である東沓部地点では、10日の出水による最高水位は、2.14m、推定流量は、約91m3/sでした。
 ダムが無かった場合の推定水位は、約3.67m、推定流量は、約356m3/sです(東沓部ピーク時の岩屋ダム直下流の馬瀬川第二ダムからの馬瀬川への放流量は、約1m3/s)。
 ダムの貯水容量内に洪水を貯留することによって、東沓部地点で約1.5mの水位低減効果があったものと推定されます。

※東沓部地点:岩屋ダム下流約9.3km、飛騨川本川合流前約7.5kmの地点
 (住所:岐阜県益田郡金山町東沓部字前田会津1458)
6.配布先 中部地方整備局記者クラブ 岐阜県政記者クラブ
7.問合せ先
水資源開発公団 岩屋ダム管理所
管理課長  滝沢 元一
電話 0576−35−2339
国土交通省 中部地方整備局 木曽川上流河川事務所
流水調整課長  飯沼 正司 電話 058−251−3234

注) 5.下流基準地点での効果推定値には、岩屋ダムの下池として同時に建設され、運用されている馬瀬川第二ダム及び同発電所の運用も含まれています。