地域観光づくり
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観光地域づくり実践プラン
 
選定地域(中部ブロック 平成19年度の取り組み)
活動名:−桶狭間の戦い・絞り・町並み− 歴史観光・産業観光・街道観光の三位一体による観光まちづくり
活動主体 協議会等名 観光地域づくり有松桶狭間観光推進協議会
構成市町村 愛知県、名古屋市、有松桶狭間観光推進協議会、財団法人名古屋観光コンベンションビューロー、株式会社都市研究所スペーシア
運営体制 (1)有松桶狭間観光推進協議会は地域11団体(有松学区区政協力委員会、桶狭間学区区政協力委員会、有松商工会、有松絞商協同組合、有松まちづくりの会、桶狭間古戦場保存会、有松商店会、有松天満社文嶺講、桶狭間の戦いを学ぶ会、有松あないびとの会、有松山車会館運営協議会)より委員を選出し、総務・事業・広報の三部にて運営する。

(2)「観光地域づくり実践プラン」は、有松桶狭間観光推進協議会に「観光地域づくり実践プラン特別委員会プロジェクトチーム」を設営し、愛知県、名古屋市、財団法人名古屋観光コンベンションビューロー、株式会社都市研究所スペーシア、その他アドバイザー等の支援・協力のもとに活動する。
活動目的 活動の背景 (1)有松桶狭間観光推進協議会は、当時の「愛・地球博(愛知万博)」の開催を目前に控え、“万博第二会場−有松桶狭間”を目指し、地域初団体を網羅する地域連合体として、平成16年11月に結成された。

(2)前項の目論見とは別に、翌平成17年夏、愛知県主催の「愛知産業プロジェクト会議」にオブザーバーとして召集を受け、席上、国土交通省「観光地域づくり実践プラン」制度を知り、愛知県、名古屋市等と協議し、同制度に応募し、選定を受けた。
活動の目的 (1)設立間もない有松桶狭間観光推進協議会において、活動の方向および観光展開のビジョンは必ずしも定かではなく、発足時の活動主体を包含する共通の観光マップづくりに力点を置くこととした。

(2)これと並行して、スタートした“観光地域づくり実践プラン”応募面は、本会の名誉顧問須田寛氏のご提言も得て、地域内に散在し、それぞれが独立して活動を行う地域三大資源(桶狭間の戦い、有松絞り、有松の町並み)を結合し、観光に値する資源の磨きあげを図ると同時に、有松桶狭間の結束強化を図ることを目的とした。
活動のテーマ (1)「−桶狭間の戦い・絞り・町並み− 歴史観光・産業観光・街道観光の三位一体による観光まちづくり」

(2)1つは、3つの資源の結束強化を図るうえで、3つの資源の歴史的連携、すなわち、1560年の「桶狭間の戦い」を源流に歴史が動き、やがて、天下統一から江戸幕府開府につながり、東海道上の有松開村と「有松絞り」の誕生、そして、絞りの繁栄がもたらした重厚かつ広壮な町屋建築としての「有松の町並み」に着目した。

(3)もう1つは、歴史的連関をもとに、現代に通用する歴史観光、産業観光、街道観光として自立し、加えて、それらが一堂に会する類稀な地域として、住民が誇りと愛着をもてるまちづくりを推進していくことを目的とした。
活動概要 主な取り組み  以上の目的のために、広大かつ多岐にわたるアクションプログラムを持つが、実績は必ずしも目標年度と符合していない。ここでは、過去の3カ年の実績と当面の課題を記す。

(1)平成18年度(1年目)
地域資源の再評価と新たな発見をテーマに、地域の歴史、文化、産業、コミュニティの分野で、116項目にわたる「有松桶狭間観光資源カルテ」を作成すると同時に、将来の観光マップ、観光案内等へのQRコードの採用に備え、情報ファイルとした。

(2)平成19年度(2年目)
初年度の活動をもとに、
[1]有松桶狭間「戦さのみち」「絞りのみち」「町並みのみち」−「三つのみちの散策コース」の策定
[2][1]のコースの策定にともなう「サイン計画」の調査および「試案の作成」
[3]「情報発信のしくみづくり」と「受け入れ体制のしくみづくり」
について取り組んだ。ただし、第3項について問題提起にとどまった。

(3)平成20年度(3年目)
当初、[1]「有松桶狭間マップ−戦さのみち、絞りのみち、町並みのみち」実用版の完成
[2]情報発信のしくみづくり、[3]受け入れ体制のしくみづくりをめざしたが、予算および時間の制約にもとづき、[1]「有松桶狭間散策マップ―有松桶狭間500年物語―」の作成にとどまっている。
成果 (1)散策マップの完成は、かっこ三年間の積み重ねによる具体的成果として評価される。そして、このマップが実践活用を目指して本協議会事務部の課題(増刷、配布、活用等)として取り組まれるとみられるので、その波及効果が期待される。
質量から問われれば、まだまだ必ずしも誇れるものではないかもしれないが、当地域にとっては一大財産となる。「観光地域づくり実践プラン」の所産であり、真価を発揮した証といえる。

(2)反面、いくつもの課題を残した。1つは、散策マップが三大資源を訪ねるひとり歩きに役立ち、かつ、それを十便理解し楽しむことができるか否か。2つには、「語り部」があっつての3つのみち歩きとなっており、果たして受け入れ体制は確保できているのか。さらには、本当に地域における住民の三大資源への誇りと愛着、ひいては来訪者を受け入れる「もてなしのこころ」が醸成されているという点でおおきな課題であると仕組んできた私たちの責任を感じる。これらの問題はほんの一部と自覚できるだけに、次年度以降に引き継がざるを得ない課題は重して多いといえる。
  今後の展開 (1 当面は、第一に、従来から踏襲される「情報発信のしくみづくり」と「受け入れ体制のしくみづくり」を新年度の課題とする。

(2)その一方で、観光まちづくりへの合意づくりが地域活動団体おおび地域住民において、必ずしも定着していない。それどころか、有松桶狭間観光推進協議会への各団体からの求心力の脆弱さを露呈してきているだけに前項の活動を具体化していくことは容易なことではないと考えられる。

(3)したがって、この事態を打開するために、有松桶狭間観光振興協議会の今後の運営の在り方、ひいては、「観光地域づくり実践プラン」を担当するプロジェクトチームの在り方について検討が可及的速やかに行われることが必要となる。