本文へ安全な河川敷地利用のためのワーキング

河川利用の種類と川に潜む危険要因

 河川を利用する際、どこにどんな危険が潜んでいるか?そして、どのような点に注意すればよいか?
下の表は、一般的な河川での、気象条件による川の水量の変化などの危険要因を、河川利用の種類ごとに抽出したものです。川の状態は、増水時、平常時、地震時と大きく3つに分けてありますが、平常時でも様々な危険が存在します。

急な増水時

雷雨など大雨によって川が増水したときは、河川の利用の種類に関係なく全て危険です。玄倉川や天竜川のケースもこれにあてはまり、大きな事故や死亡事故につながることも少なくありません。川では、上流で降った雨が急激な水位上昇をまねくことがあるため、利用場所の天候や雨量だけで判断できません。また、上流にダムのある河川では天候に関係なく放流されることがあります。上流域の気象情報や水位情報、放流情報等を確認し、疑わしい場合には中止又は避難するといった決断が必要です。

平常時

川の水位が普段どおりの時でも、川の特徴によって様々な危険が潜んでいます。流れが速い、岩場がある、滑りやすい、深みがある・・・川に入る時には川の情報を知った上で利用するようにしましょう。
また、バーベキューが目的で川に行った際に、ついでに川遊びをするのはよくあることですが、水難事故事例にもあるように、飲酒して気が大きくなったところで泳ぐことや、保護者がいながら子供たちだけで水遊びをすることなどは普段でも大変危険です。川に潜む危険を十分認識するとともに、利用者同士でもお互いに注意することが大切です

地震時

海に近い河口付近では地震の影響で津波が来襲することがあります。平成16年12月にスマトラ沖で発生した地震は、津波によって数十万人が死亡するといった、かつてない大惨事を巻き起こしました。河口付近で地震を感じたり、津波警報が発令されたら迷わず避難することが大切です。

河川利用の種類と川に潜む危険要因
利用の種類 急な増水時 平常時 地震時
流される 中州に取り残される 流れが速い 岩場がある 滑りやすい 深い 流れが複雑 利用の競合 感潮区間 水が冷たい 障害物等 津波
キャンプ 注1 注1                
バーベキュー                
水遊び    
釣り    
水面利用イベント 注2                
カヌー・ボート      

は川の利用の種類に対しての危険要因(アンケート、ヒアリングによる) 注1:玄倉川 注2:天竜川


▲平水時

▲増水時

用語解説

利用競合

河の利用者同士が事故にあうこと。ボートとボートの衝突、ボートと釣り人の衝突など

感潮区間

河口に近く、塩の満ち引きによって川の水位が変化する区間


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