菊川に棲む両生類・爬虫類・哺乳類 【平成17年度調査】
平成17年春期に、菊川で両生類・爬虫類・哺乳類調査(河川水辺の国勢調査)を行いました。以下に、その中の数種類を紹介します。
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【アマガエル】
カエル目アマガエル科平野や低山地の水田などに棲む、体長2~4cm程度のカエルです。背中の色は緑色をしていることが多いですが、時には灰色や茶色に変化させることもあります。
繁殖期は、4月から8月頃に、水田や湿地などで産卵します。 -
【ツチガエル】
カエル目アカガエル科平地から低山地の緩い流れの小川・溝・水田・池沼等でみられる、体長3~6cm程度のカエルです。ツチガエルは「イボガエル」と称されるように、体の背面から足まで大小のイボ状隆起に覆われています。
繁殖期は5月から8月頃で「ギーコ・ギーコ」という鳴き声が聞かれます。 -
【クサガメ】
カメ目イシガメ科日の当たる浅い池沼や静かな川に棲み、神社や寺の池にも人為的に放されているのを見ることが多いカメで、日光浴のために陸に上がっている姿を見ることもできます。雑食性で、魚や甲殻類、オタマジャクシ、水草等をよく食べます。
繁殖期は6月から7月で、岸の湿った土中に白い楕円形の卵を4~11個程度産みます。 -
【ヒバカリ】
トカゲ目ヘビ科低山地から山地の森林に棲み、水辺や多湿な場所を好みます。よく水に入り、カエル類や小魚、ミミズなどを捕らえて食べます。
全長50cm程度の小型のヘビで、おとなしい性質です。 -
【アカネズミ】
ネズミ目ネズミ科低地から高山帯まで広く分布し、森林に生息しますが、河川敷の下生えが密生しているところにも多数みられます。夜行性で、植物の根茎・種子・果実や昆虫類等を食べます。
繁殖期は春と秋で、一度に1から8頭の子を産みます。
参考文献
- 「日本の両生類・爬虫類」(小学館 1985)
- 「日本のカエル」(山と渓谷社 2002)
- 「日本の哺乳類」(東海大学出版会 1994)