ホーム河川事業川の総合学習菊川に棲む魚たち(平成15年度調査)

菊川に棲む魚たち

菊川に棲む魚たち 【平成15年度調査】

平成15年度8月に、菊川で魚類調査(河川水辺の国勢調査)を行いました。以下に、その中の数種類を紹介します。

  • 【アユ】
    サケ目アユ科

    アユは回遊魚で、一生の間に河川で生活する時期と、海で生活する時期があります。河川の中上流域で成長したアユは、秋に下流の瀬で産卵し、孵化した仔魚は海に流下します。海で成長したアユは春に河川を遡上します。
    写真のアユは8月に確認されたものですが、この時期は河川内の付着藻類を食べながら成長します。

  • 【オイカワ】
    コイ目コイ科

    オイカワは主に流れの緩やかな中下流域に生息する雑食性の純淡水魚です。餌は底生動物や付着藻類など多岐にわたります。一般的な産卵期は5~8月で、この時期の雄は赤や青緑色等の婚姻色を呈します。
    写真は婚姻色(こんいんしょく)の雄の個体です。流れの緩やかな平瀬の砂礫底で産卵します。

  • 【カマツカ】
    コイ目コイ科

    カマツカは、河床が砂や砂泥で構成されている場所に生息する純淡水魚です。驚くと砂に潜る性質をもっています。カマツカは雑食性で、砂ごと飲みこみその中の底生動物や有機物等を食べます。

  • 【ゴクラクハゼ】
    スズキ目ハゼ科

    ゴクラクハゼは回遊魚で、汽水域から河川下流域で生活する時期と、海域で生活する時期があります。一般的な産卵期は7~10月で、河床の礫等の下面に産卵します。孵化した仔魚は海に流下し、秋頃に河川を遡上しはじめます。

  • 【キチヌ】
    スズキ目タイ科

    クロダイに似ていますが、腹鰭、尻鰭の下半分、尾鰭の下半分が黄色であることで区別できます。稚魚期には河口から汽水域で生活する個体が多くなっています。キチヌは肉食性が強く、甲殻類や貝類等を捕食します。キチヌは成熟後に雌雄同体(雄と雌の両方の性質をもつ)の時期を経て、性転換し大部分が雌となることが知られています。
    写真の個体は、その大きさから成熟する前の個体であると考えられます。