内水排除事業とは…
内水排除事業についてご説明します。
なぜ菊川で内水事業を行うのでしょうか。
菊川の中下流部には低平地を利用した水田が広がります。この中下流部は、河川勾配が緩く、水の流れがたいへん遅いため、堤防に囲まれた地域では頻繁に内水による被害が発生してきました。このため、内水による被害を軽減するために、排水ポンプ場を設置し、湛水被害を軽減しています。
この内水とは…
河川改修が進むに従って、氾濫による洪水被害は減少しています。
しかし、本川の洪水が長時間続くことにより、堤防に囲まれた堤内地からの排水が困難となり、しばしば堤内地の湛水が発生します。本川の洪水を「外水」と呼ぶのに対して、堤防に囲まれた堤内地の洪水を「内水」といいます。
与惣川・江川排水ポンプ場
川水系の与惣川と江川には、それぞれの地域の内水排除を効率的に行うため、毎秒1立方メートルの水中ポンプを6台、それぞれ設置しています。
排水ポンプの稼働状況
排水ポンプは、川の状態に応じ水を強制的に排水します。菊川や牛淵川の水位上昇によって、支川である与惣川や江川の排水が困難になった場合、菊川や牛淵川からの逆流防止のために水門を閉め、行き場のない水を吸水槽にあつめ、ここから水中ポンプで強制的に菊川や牛淵川へ排水します。
黒沢川排水ポンプ場とは…
黒沢川排水ポンプ場についてご説明します。
黒沢川は、流域面積3.81km2の小河川ですが、牛淵川と丹野川に挟まれた流域です。
黒沢川は牛淵川や丹野川に比べて河床勾配が緩いのと、流域の宅地化による流出量の増加により、しばしば水害が発生しました。
そこで黒沢樋門で牛淵川からの逆流を止め、上流から出てくる黒沢川の洪水をポンプにより丹野川に排水する目的で、黒沢川排水ポンプ場を昭和57年に建設しました。
黒沢川排水ポンプ場には、毎秒2.5m3の排水ポンプが2台設置してあります。
浜松河川国道事務所では、危機管理対策として、洪水時などの災害時に黒沢川排水ポンプ場の河川状況、施設状況の監視を行っています。
高松川水門とは…
高松川水門についてご説明します。
菊川河口部の高潮区間は、昭和53年制定の大規模地震対策特別措置法による強化地域に当たり、早急に改修が必要な地区でした。
菊川左岸支川の高松川の合流点に、菊川本川による洪水や海からの津波・高潮による高松川への逆流防止施設として、平成4年度に高松川水門を建設しました。
高松川の堤内地側は、第三セクター「大東マリーナ」として整備され、船の利用により人々の川とのふれあいに寄与しています。