Extra edition
御嶽山噴火におけるTEC活動 
 9月27日(土)11:52頃に発生した御嶽山噴火により、登山者51名が死亡、行方不明者12名、69名が負傷するという災害が発生しました。(10 月3日現在)
 国土交通省及び中部地方整備局では、土砂災害防止法※1に基づく緊急調査及び技術的支援等を実施するため、御嶽山周辺へ緊 急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)を派遣しています。
 富士砂防事務所では、緊急調査として降灰状況調査に3名の職員を派遣しました。27日、28日には有澤地すべり対策課長が ヘリコプターに乗り、噴火、降灰の状況等を調査し、28日には大森調査課長、落合建設専門官が地上での降灰状況調査を実施し ました。
降灰状況調査
 土砂災害防止法では、大規模な土砂災害が急 迫している状況において、市町村が適切に住民の避難指示の判断等を行えるよう、国土交通省又は都道府県が緊急調査を行い、被 害の想定される区域・時期の情報(土砂災害緊急情報)を提供することとなっています。今回、噴火による降灰の堆積で、通常よ り少ない降雨により土石流が発生する可能性がありますので、緊急に降灰状況調査を行い土石流等の危険があるかを判定しまし た。
 調査した範囲内では、降灰は認められたものの、厚い堆積は認められなかったことから、現時点での土石流発生の可能性は低い と判断しています。
※1 正式名称「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律」
○ヘリコプターによる降灰調査等
ヘリコプターによる降灰調査等

 中部地方整備局防災ヘリコプターによる御嶽山上空から被害状況調査を実施しました。山頂南西側に 大 きく開いた3箇所の噴火口、山頂付近に厚さ50cmの降灰を確認しました。降灰は風下である東側の開田高原方面を中心に確認 されました。
○地上からの降灰状況調査範囲(平成26年9月28日)
地上からの降灰状況調査範囲

鹿ノ瀬駅駐車場付近降灰の様子
鹿ノ瀬駅駐車場付近降灰の様子

 地上降灰状況調査は中部地方整備局管内3事務所(天竜川上流河川事務所、越美山系砂防事務所、富士砂防事務所、国総研・土 研・中部地整)4班が実施し、そのうち富士砂防事務所は、御嶽山火口南東側4kmから10km範囲の降灰状況調査を担当しま した。調査した範囲では、降灰は認められたものの、厚く堆積している箇所はありませんでした。

FUJISABO 通信 平成26年10月9日 号外
発行:国土交通省中部地方整備局 富士砂防事務所  静岡県富士宮市三園平1100 電話 0544-27-5221