富士(ふじ)詣(もうで)は江戸(えど)時代(じだい)中期(ちゅうき)から盛(さか)んになり、江戸(えど)市(し)中(ちゅう)に八百八(はちひゃくはち)講(こう)といわれるほど多(おお)くの講(こう)ができました。登山(とざん)ができない子(こ)どもやお年寄(としよ)りにもご利益(りやく)を受(う)けさせるため、江戸(えど)各所(かくしょ)に富士山(ふじさん)をかたどった塚(つか)も造(つく)られたほどで、旧暦(きゅうれき)６月(ろくがつ)1日(にち)の山開(やまびら)きの日(ひ)には、この塚(つか)にのぼって経文(きょうもん)を唱(とな)え、宴(うたげ)を催(もよお)しました。これが今(いま)に続(つづ)く「お富士(ふじ)さま」の縁日(えんにち)です。現在(げんざい)も残(のこ)る代表(だいひょう)的(てき)な塚(つか)は、鳩(はと)森(もり)神社(じんじゃ)(渋谷(しぶや)区(く)・千駄ヶ谷(せんだがや))、駒込(こまごめ)富士(ふじ)神社(じんじゃ)(文京(ぶんきょう)区(く)・駒込(こまごめ))、小野(おの)照(てる)崎(さき)神社(じんじゃ)(台東(たいとう)区(く)・下谷(したや))などです。

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