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大谷崩の動物


安倍川上流は南アルプス赤石山脈の山々に囲まれ標高約700m〜2,000mの間に位置しています。この上流域に存在する山々の高いところと低いところの差は500m〜600mですが、大谷崩では他の地域と比べ大きく、700m〜1000mと大きくなっています。また、大谷崩の傾斜は全般的に急で谷はV字谷になっており、現在も侵食が続いています。


大谷崩の最も高い地点は、標高約2,000mの大谷嶺(おおやれい)で、崩壊部分の最も低い地点と比べるとその高さの差は約800mにもなります。これは大谷崩周辺に崩壊斜面が多いということを示しています。
その他に大谷崩の地形は次のような特徴があります。

●大谷崩は扇状の地形となっており、中央部は「扇の要」と呼ばれています。
●大谷崩の先端は、北側の屋根筋ほどいわゆる“やせ屋根”になっています。


大谷崩の地形をつくる土砂の移動は次のような流れで起こります。

1.崩壊と崖錐(がいすい)の形成

山の斜面の岩が崩壊し、崩落した下部に堆積物があつまり、崖錐が形成されます。
2.ガリによる崖錐の浸食
崖錐には重力の作用で上部から砂や小石、土砂などが流れ込みます。その結果、水が集まりやすくなった箇所は雨が降った際に水みちにになり、溝のようなガリが発達します。
3.扇状地の形成
ガリは崖錐を浸食し、時に土石流となって、土砂を移動させ扇状地を形成します。
4.扇状地の固定、段丘の形成
扇状地はさらに浸食され、これが停止し安定すると、段丘が形成されます。


大谷崩の流域区分を下に示しています。特に三の沢上流部、一の沢上流部の傾斜は急で、さかんに崩壊が発生し、これらの急斜面が大谷崩の地形を形成する大きな原因と考えられています。



安倍川上流域は瀬戸川層と呼ばれる地層に属しています。このあたりの多くの場所は、もともと海だった地質でできています。地図上にある「砂岩(さがん)及び頁岩(けつがん)」がその海でできた岩石です。
糸魚川−静岡構造線の西側に位置し、並行する2本の逆断層(十枚山構造線、笹山構造線)の横ずれ運動によって著しい破砕を受けています。そのため大谷崩の地質はもろく、昔から崩壊を繰り返してきました。なお、安倍川上流にある新田という地域は大谷崩の崩れた土砂がたまってできた地域です。