平成17年度の事業概要と業績成果
将来ビジョン実現に向けた骨格を形成
 中部地域の動脈となる主要幹線国道を管理(※1)する中部地方整備局は、地域の将来ビジョン(※2)として『日本の「まんなか」である地理的優位性を活かし、暮らし・産業が調和した、世界に誇れる中部の創造』を掲げその実現に向けて各種取り組みを実施しています。特に中部地域は、移動手段の6割を自動車に依存していることから、円滑で安全・安心して移動できる道路の提供が我々の重要な使命と認識しております。

 平成17年度は、「環状時代の到来と、新たな地域連携の年」と位置づけ、環状道路の利活用と次なる整備促進、地域を結ぶ道路の渋滞・交通安全・沿道環境対策や橋梁の耐震補強、更に中山間地域のネットワーク形成等を重点的に実施しました。

 その中で、国道361号権兵衛峠道路をはじめ、約15kmの新たな国道が開通しました。

 この結果、平成17年3月に開通した東海環状自動車道の効果もあり、平成17年度の目標を概ね達成することができました。中部地域の「ものづくり」がより活発化し、新たな就業機会も生まれています。また、道路の移動のしやすさに対する中部の皆様の満足度が向上したことも取り組みの成果と考えております。



 しかし、交通事故の件数については、改善傾向にあるものの平成17年度目標を大きく下回り、愛知県の死亡事故者数が全国ワースト1となる緊急事態となっています。
環状道路・俯瞰写真
日本のまんなかに半分形成された環状道路

権兵衛トンネル開通式
木曽谷と伊那谷を直結した権兵衛トンネル

平成17年度の主な業績達成状況


※1:
中部地方整備局は、国道1号や23号等の主要幹線国道約1750kmの道路管理とともに、バイパスなどの道路改良を担当。その他、東海環状自動車道などの高規格幹線道路の整備を担当しています。


※2:
中部地域の10〜20年後の将来ビジョンとして、地域の皆様の声を聞きながら、平成15年6月に「まんなかビジョン」を関係行政機関、地元経済界等と共に策定。当面の5年間(平成15〜19年度)の道路・河川・港湾行政等の達成目標を定めています。


課題と平成18年度の戦略
選択と集中により着実な目標達成へ
 中部地域全体の道路交通の課題は改善に向かっているものの、依然、都市部の渋滞は多く、中山間地ネットワークはまだまだ不十分です。また、交通事故についても、危険箇所対策が完了していないこともあり、十分な対策には至っていません。

 平成18年度は、「選択と集中による、効果的で着実な1年」を目指し、約2,600億円の予算を、常にコスト縮減を図りつつ、対策事業の緊急性や効果を判断し、有効に活用していきます。
 特に、国道23号岡崎バイパス(愛知)の全線開通など約25kmの新たな道路の開通、交通事故危険箇所の全箇所着手といったハード対策と、一般道路から既存の高速道路に交通転換を促す料金社会実験による渋滞緩和などのソフト対策とを組み合わせ、工夫を凝らした道路行政を推進します。
 ただ、道路を取り巻く課題は、我々行政の取り組みのみでは解決できないのも事実です。皆様には、時差出勤や公共交通機関の利用によるラッシュ時間帯の渋滞緩和、安全運転意識向上による交通事故のない社会の実現をめざし、より一層のご協力をお願い申し上げます。

 中部地方整備局では、本書を通して、道路行政に対するご意見を頂きながら、皆様から愛され育まれる社会資本を共に創り上げ、ますます「安全・安心で元気な中部づくり」を進めてまいりたいと考えております。
台風21号(平成16年)による被害で陥没した道路の写真
台風21号(平成16年)による被災
(国道42号三重県紀北町)

地方部の渋滞(国道21号岐阜県各務原市)写真
地方部の渋滞(国道21号岐阜県各務原市)

小学生が育てたドングリを東海環状自動車道へ植樹する写真
小学生が育てたドングリを東海環状自動車道へ植樹