V.治水関係事業のポイント


◆平成14年度概算要求の基本的考え方

国土交通省重点施策の骨格に沿った重点的に推進すべき7分野への投資を徹底したメリハリのある予算要求。

公共投資関係の予算の縮減が閣議決定されているが、既存施設の有効活用や、ハード・ソフト一体となった施策の推進等によりできる限り効率的・効果的に事業を執行。

平成12年9月東海豪雨により甚大な被害が発生した庄内川、新川、天白川等の河川において、再度災害防止のための対策を重点的・緊急的に事業を執行。


◆重点的に推進すべき7分野


1.都市の再生と個性ある地域・美しい国土の形成 

〜 災害に強い都市の構築 〜
水害に強い都市の構築(庄内川・新川、天白川河川激甚災害対策特別緊急事業)

H12.9月東海豪雨により甚大な被害が発生した都市域の防災性を向上させるため、庄内川、新川、天白川等の河川において、堤防の強化、河道掘削等の再度災害防止対策を概ね5ヶ年間で重点的・緊急的に事業推進。

治水上のボトルネックとなっている橋梁等の改築を緊急的に実施するため、国道1号線一色大橋等の橋梁の架替事業を推進。

光ファイバー、CCTV等のITを活用した防災情報システムの整備など、ハード、ソフト両面からの再度災害防止対策を推進。



渇水に強い都市の構築

渇水の頻発する豊川水系において、洪水調節、既得用水の安定化、河川環境の保全等のための流水の確保、新規利水等を目的とした設楽ダムの実施計画調査を推進。

渇水の頻発する木曽川水系において、洪水調節、既得用水の安定化、河川環境の保全等のための流水の確保、異常渇水時にも対応した流水の確保、新規利水等を目的とした徳山ダム建設事業を推進。

〜 美しい水辺都市の再生 〜

水辺環境が著しく劣悪な都市域において、貴重な自然空間である河川を本来の川らしい姿に再生するため、都市再開発、下水道事業等と連携を図りながら、水辺環境の改善を推進。

【事例】堀川総合整備(補助;愛知県名古屋市)
      「うるおいと活気の都市軸・堀川」を再びよみがえらせることを目標として、護岸や河床浚渫を実施。

〜 緑豊かな都市環境を創出 〜

土砂災害箇所が集中している市街地に隣接した山麓において、森林組合等と連携し山麓斜面のグリーンベルトとなる樹林帯等の整備を推進。
【事例】都市山麓グリーンベルト整備事業(補助;静岡県静岡市、清水市)



2.環境にやさしい社会の実現

〜 自然共生型事業の推進 〜

山地から海まで流域一貫した総合的な土砂管理などの良好な河川環境の保全、再生を目的とした自然共生型のダム事業等を推進。
【事例】天竜川ダム再編事業(愛知県豊根村、静岡県佐久間町)
 洪水調節を行うとともに、流砂系の復活を図るため、佐久間ダムなどの既設ダムを活用した天竜川ダム再編事業の実施計画調査に着手。
【事例】三峰川総合開発事業(長野県長谷村)
 天竜川水系美和ダムにおいて、堆砂掘削、恒久堆砂対策を目的としたバイパストンネル、分派堰の建設を推進。



〜 循環型社会の構築 〜

環境負荷の少ない循環型社会の構築に向けて、砂防事業と海岸事業が連携し、砂防施設で捕捉した流出土砂による養浜を推進。
【事例】富士山大沢扇状地除石事業(静岡県富士宮市)
富士海岸吉原工区養浜事業(静岡県富士市)
富士川水系総合土砂管理の一環として、砂防事業と海岸事業が連携し、富士山大沢扇状地で捕捉した流出土砂による富士海岸吉原工区の養浜工を推進。

環境負荷の少ない循環型社会の構築に向けて、間伐材を有効利用した砂防事業を推進。
   【事例】口坂本地すべり対策事業(補助;静岡県静岡市)
 地表面の侵食の進行を抑えるため、間伐材を有効利用した谷止めによる地すべり対策を推進。



3.少子・高齢化社会への対応

〜 河川空間のバリアフリー化 〜

河川などの公共空間にアプローチするためのバリアフリー化を推進するため、水辺空間へのアプローチに配慮したまちづくり計画と連携した河川整備を推進。
【事例】木曽川笠松地区改修(岐阜県笠松町)
 笠松町の「笠松みなと公園」のまちづくり計画と一体となった大規模引堤事業を推進。

〜 高齢者等の災害弱者対策の推進 〜

自力避難等が困難な災害弱者の安全性を向上するため、病院、老人ホーム等の施設を防護する砂防事業を推進。
【事例】狩野川水系軽井沢砂防ダム(静岡県天城湯ヶ島町)
 病院等の災害弱者施設を防護するため、砂防堰堤建設を推進。



4.グローバル化の進展に対応した人流・物流の実現

〜 重要交通網集中地域等に係る防災対策の推進 〜

災害による広域的な物流の遮断等社会経済的に極めて重大な被害の発生を防止するための事業を推進。
【事例】富士海岸蒲原工区有脚式離岸堤(静岡県蒲原町)
 富士海岸蒲原工区において、国道1号線、東名高速道、JR東海道本線等の基幹交通網を防護するため、有脚式離岸堤による侵食高潮対策を推進。



5.自然災害等への対応 

〜 安全で安心できる地域社会の形成 〜

河川事業
   【事例】揖斐川支川牧田川・杭瀬川改修事業(岐阜県大垣市、養老町)
 整備の遅れている揖斐川支川牧田川及び杭瀬川において、旧堤撤去及び河道掘削等を推進。



ダム事業
【事例】庄内川水系小里川ダム建設事業
(岐阜県瑞浪市、山岡町)
 平成15年度の完成を目指し、洪水調節、既得用水の安定化、河川環境の保全等のための流水の確保等を目的とした小里川ダム建設事業の推進。


砂防事業
    【事例】天竜川水系入谷地区・此田地区地すべり対策事業(長野県大鹿村、南信濃村)
 急峻な地形と脆弱な地質の天竜川水系入谷地区及び此田地区において、地すべり対策を推進。


海岸事業
    【事例】駿河海岸大井川工区有脚式離岸堤(静岡県大井川町)
 海岸侵食の著しい駿河海岸において、侵食・高潮対策のための有脚式離岸堤の整備を推進。

〜 ハード・ソフト両面からの防災・安全対策による被害の回避、最小化 〜

平成13年度内を目標に公表が進められている「浸水想定区域図」を活用し、関係市町村の「地域防災計画」への反映や、「洪水ハザードマップ」の作成支援など、ハード、ソフト両面からの被害の軽減、回避、最小化等を図る。





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