Q12:大沢崩れの中をどうやって計測しているのですか?

答え:  平成18年度までは、航空機により空中写真を撮影し、撮影フィルムを図化機に掛けてほぼ10m×5mの格子状の座標点(北緯・東経)の高さ(約2万点)を読み取り、前年の値との差分から変動量(堆積や侵食の量)を算出していました。

 平成19年度からは航空レーザ計測を行っています。航空レーザ計測とは、スキャン式レーザ測距儀を搭載した航空機より地上に向けてレーザ光を照射し、計測対象の座標と高さを計測する方法です。航空機の位置と対地距離データ(照射したレーザ光が地表面に反射して戻ってくるまでの時間を計測して求めます)を統合することによってレーザ光(1秒間に3万〜15万発を照射します)一発ごとのフットプリント(地上測点)の位置情報(緯度・経度・標高)をデジタルデータで取得することができます。取得されたデジタルデータを1m×1mのメッシュデータ(約100万点)に変換することにより、前年との差分を計算し、変動量(堆積や侵食の量)を算出しています。


航空レーザ計測のイメージ図

図-8 航空レーザ計測のイメージ図